キャピタリズム~マネーは踊る~
2009年/アメリカ
キャピタリズムの落とし穴
総合
20点
ストーリー
0点
キャスト
0点
演出
0点
ビジュアル
0点
音楽
0点
大顰蹙を覚悟であえてアメリカのドキュメンタリー映画監督として巨頭を2人挙げるとするならば、フレデリック・ワイズマン(Frederick Wiseman)とマイケル・ムーアになると思うが、2人の作風は全く異なる。ワイズマンは撮る対象を決めた後は完成するまでどのような作品に仕上がるのかワイズマン自身も分からない。ワイズマンはあくまでも作品自身に語らせ、観客は作品から浮かび出てくるものを掬うように観ることになる。他方マイケル・ムーアは予め結末を決めておいていかに結論に説得力をもたせるか考えながら映像を取捨選択していく。だからマイケル・ムーアのドキュメンタリー作品の主人公はテーマを様々変えてみても、結局はマイケル・ムーア自身なのであり、マイケル・ムーアを‘キャラ’として楽しめるかどうかが、彼の作品を楽しめるかどうかにかかってくる。
マイケル・ムーアは民主党出身の第32代アメリカ大統領であるフランクリン・D・ルーズベルト
が死の間際に発表した‘第二権利章典(Second Bill of Rights)’を高く評価しているが(この映像を公表したマイケル・ムーアの功績は高く評価されるべきである)、これはあくまでも観念でしかなく、具体的な政策とは別物である。実際、国民の期待を一身に背負って第44代アメリカ大統領に就任したバラク・オバマの目玉政策であり、マイケル・ムーアも当然期待していた医療保険制度改革は迷走してしまい、ついには今月19日に行われた米マサチューセッツ州での連邦上院議員補欠選挙で、共和党候補に議席を譲ってしまい‘アメリカ国民の民意’で民主党が上院での安定多数を失ってしまった。
あるいはサブプライムローン問題を切っ掛けに、2007年のアメリカの住宅バブル崩壊に端を発した世界金融危機の‘主犯’とされている、当時財務長官のヘンリー・ポールソンが会長兼最高経営責任者(CEO)を務めていた米投資銀行のゴールドマン・サックスが今月21日に発表した09年10~12月期決算が四半期ベースで過去最高益を更新してしまった事実はこの作品に登場する低所得者のアメリカ国民にとって‘敗北’ということになるのか私たちにはよく分からない。
語り口はポップであるため、観終わった直後はなんとなく納得してしまい、それなりに面白いのではあるが、結局マイケル・ムーアの唱える民主主義は具体性を伴わない机上の空論でしかない。さらに言うならば具体的な解決策を提示できない以上、アメリカの低所得者を‘搾取’しているのは彼らを撮影して作品を発表しているマイケル・ムーア本人も同じなのである。
武蔵川理事長“貴派”主張に「改革というが…」(スポーツニッポン) - goo ニュース
「改革、改革というが何が変わるの。(われわれが)何もしていないわけではない。
先輩たちもいろいろ考えている。何でも変えたら魅力がなくなる」と言うのが武蔵川
理事長の“貴乃花派”に対する文句であるが、この発言からして武蔵川理事長は
何も問題意識を持っていないことがバレてしまっている。様々な問題があるからこそ
改革しようと貴乃花親方は言っているにもかかわらず、何が変わるのか分からない
と言う事の意味は武蔵川は様々な問題が起こっている相撲界に問題は存在しない
と見做しているのである。理事長という立場についているのだから何もしていない
わけではないことは分かっている。何もしていなかったらそれこそ辞任するべき
なのだ。もちろん貴乃花親方は何でも変えると言っているわけではない。これだけ
日本相撲協会役員選挙が紛糾しているにもかかわらず、この武蔵川の呑気さこそ
まず改革するべき最優先の課題となるだろう。