原題:『Child's Play』
監督:ラース・クレヴバーグ
脚本:タイラー・バートン・スミス
撮影:ブレンダン・ウエガマ
出演:オーブリー・プラザ/ガブリエル・ベイトマン/ブライアン・タイリー・ヘンリー/マーク・ハミル
2019年/アメリカ
「空気が読めない」者たちの生き残り方について
本作の主人公であるチャッキーはスマートフォンアプリを通して操作可能な超高性能AI人形なのだが、人の言葉を鵜呑みにする点がやはりアンドロイドの限界で、所有主のアンディ・バークレーが何気なく口にした憎しみの言葉を真に受けて次々と人を殺していってしまう。しかし「空気が読めない」という点においてはアンディと同じアパートの階に年老いた母親のドリーンが暮している刑事のマイク・ノリスも同様で、一人でいたアンディに気の利いた言葉をかけることも出来ず冗談はスベり倒し、せっかくアンディを夕食に招待しても話が弾むことはない。
つまり本作は「空気が読めない」アンドロイドと人間の戦いなのであり、詳細は避けるが、ラストの決着のつけ方にはそのような意味が込められているのである。