THE FOURTH PARTY

チョイ毒エッセイのようなもの。コメント欄でのやりとりはしません。用事がある人のみ書き込んでくだされ。

フライホイール云々

2006-11-21 22:35:43 | XR250

作業は一旦スペアエンジンに戻る。キーをセットして、旧フライホイールと左ケースカバーを仮組み。ダイヤルゲージをセットして上死点を出す。ヘッドを載せる前に、フライホイールのTマークがどれだけアテになるか確認したかったのである。この為に旧エンジンからフライホイールを外したのであります。

Epsn2452

結果、殆どOK。微妙にTマークの方が遅いかとも思うが、フライホイール外周上で1mmが約1度である所、0.5ミリも違わない。ちなみに写真内で使っているマグネットベースはこの状態では当然マグネットとしては機能してない。オモリになってるだけ。

ところで、XRのフライホイールで「超軽量」と併せて良く話題となる「点火進角加工」なるもの。
俺はプロではなくて単なるアマチュア、プライベーターなので、単なるシロートのタワゴトと思ってさらりと流して下さいませ。

まず気になっている事がある。ナンか「進角」の意味が違って使われている様な気がしますが…? 4stのエンジンは(2stはこの場では全く除外)、一見ピストンが圧縮上死点に来た瞬間にプラグに火が飛んでいる様な気がしてしまうが、そりゃ中学校で教えられたパラパラマンガ程度のスピードでの話。実際にはエンジンはもっととんでもないスピードで回っているので、圧縮上死点で着火していたのでは手遅れ。
モグラ叩きみたいに、モグラが出てくるタイミングに合わせてハンマーを振り下ろす必要があるのと同様、圧縮された混合気に火が周るタイムロス等も加味して、エンジンの回転数の上昇に伴って点火タイミングが早くなる…一般論ではコレを「進角」というのではなかったでしょうか…? ちと俺自身、この言葉に騙されて若干の勘違いをしたもので…。まあいいけど。

XR250(MD30)のキャブにはスロットル・ポジション・センサー(以下TPS)なる物がついている。キャブを交換するとコレが付かなくなってしまうので「点火進角加工」をするという名目である。
さて、俺のXRは初期型である。シュラウドスタイルになってからメーターがアナログに変更されているので、電装の構成が異なると思われる為にここでは除外するが(というよりも実車を触った事が無いので分からない)、デジタルメーターのモデルではTPSの配線はそのままデジタルメーターに入っている。が、俺のXRは俺の手元に来た時点で既にメーターが付いていなかった(レース出場の為に外していた)。なのでTPSを外したのと同じ。
どのみちキャブは最初から換装するつもりだったし、メーターも取り付けるつもりは無いのでテスターを当てる等して調べてみたら、TPSは単なる可変抵抗のようである。なので初期型の場合は、同等のダミー抵抗を入れるか(3芯の内2線間はスロットル全開時に抵抗∞となるので、1本は切りっ放しでOK)、スロットル全開側でTPSをシリコンかなんかで固めてしまえばOK。
本来の点火マップ(回転域に応じての2次元状態)はCDIが司っているので、TPSを外しても全く進角しないというワケでは無い。だがやはり全体に点火時期が遅れているみたいで、俺のXRの場合はストレートミャフリャーにした結果、ミャフリャーから火ィ吹いていた!! カッチョイイ!!要するに、点火時期が遅い為に未燃焼ガスがミャフリャーに出てしまう。PWKに換装した直後であり、未セッティングの状態だったので、他のXRでも同じ症状が出るとは限らない。ちなみに前オーナーのN造さんが乗っていた時点=全くのノーマルでメーターを取り外した状態で、ブリッピングすると黒煙を吐きつつ、たまにアフターファイヤを起こしていた気がする。この頃はTPSの事等全く知らないので、バルブフェイスにカーボン噛み込みしてるのでは?等と話していた)

なので本当はマッピング変更したCDIがあれば一番良いのだが、俺にゃそんなもんは作れねえ(※俺には他人が作った物を買うという発想があまり無い)。で、原付チューナーなんかにもお馴染みの姑息な手段、フライホイールの突起を削るという形で対応した(パルスジェネレータを移動させる方法の方が元に戻せるので良いのだが、XRの場合はスペースが無い)。某ショップのもフライホイールを加工するとの事なので、手法は同じと思われる。
ローターの突起がパルスジェネレータを通り過ぎた瞬間に点火する仕掛けになっているので、反時計回りするローター突起の後方側を削れば点火時期を早める事が出来る。数値的に何度点火タイミングを進めたのかについては企業秘密でヤンス。スミマセン。

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フレーム仮組みと旧EGパーツ移植

2006-11-21 13:35:19 | XR250

ス○ベ椅子?イヤ、フレームを仮組み。正にセンスを疑われそうな色彩感覚に乾杯。(商売柄、死活問題か)見た瞬間にXR250である事が判る人は、変人だ。

Epsn2458

ちなみにスイングアームはスタンダードではありませぬ。XR250モタードの物。っつっても性能アップを狙って交換した訳では無い。譲り受けた時に付いていたノーマルのスイングアームは、何をやってもシャフトを抜く事が出来ずに切っちまいましたのです(去年の年末頃の話)
幾つかSSTを製作して(叩く為の治具や引き抜く為の治具)努力はしたのだが、下手にフレームに負荷を与えていると別の問題が生じるのでは…?と考えて、新品同様のモタードのスイングアームをオークションにてゲット。当然ベアリングも新品同様だったので、むしろ良い結果だ??? 
ちなみにXRとXR-Motardのスイングアームではブラケット類の構成が異なる為、チェーンカバーとディスクガードは取り付け出来なくなる。俺にはチェーンカバーは不要。ディスクガードは元のスイングアームからブラケットを切断して移植する予定だったのだが、過去に乗ってきたバイクでリヤディスクを傷めた事が無いので、いずれ・・・と思いつつそのまま。現在全く問題無し。(そんなワケで、シャークフィンも不要と思っている)

そう考えると、俺のXRは元々付いてた部品をそのまま使ってる物は皆無に等しい。外装はシート含めて全て取り替えた。ホイールはハブこそ再塗装して使っているが、リム&スポークは取替。エアクリーナーBOXも割れてたので取り替えた。キャブとミャフリャーも総取替。リヤサスはリビルト。細かい部品も交換したり、加工したり。現在組み立て中のエンジンを載せ換えると、あとはフロントフォークとフレーム位か。っつってもフレームも加工したりペイントしたり・・・。
哲学かナンか(←自信が無い)で「ある船を少しずつ修理していき、最終的に全ての部品が入れ替わった時、その船は最初の船と同一であると云えるのか」とかいうのがあった様な気がするが、俺のXRは正にその状態になろうとしている。

さて、元々のエンジンから移植する部品を外す。
今の所は左右のクランクケースカバー、フライホイール、セルモーターとギヤを使用する予定。
その理由は・・・
①セル関係は、どこの馬の骨とも知れぬ、しかもエンジンを焼き付かせるヤツが使っていたセルよりも、知人が使っていたセルの方が良いという理由。(エンジンをバラさなくても単体取替可能なので、今回は手を入れない)
②ケースカバーは折角「HONDA」の文字を消してあるので。
③フライホイールは軽量化してあるから。

Epsn2444

フライホイールを外すのにはプーラーが必要だが、俺が使っているのは単なるM20のボルト。但しピッチが細目。M20並目はP2.5(XR250のフレームのオイル給油口はコレ)。細目はP1.5。細目はP2.0でP1.5は細々目かと思っていたが、調べた所、細目がP1.5)仕事でいつも良く行くネジ専門店で聞いたら、キャップボルト(六角穴付き)ならあるよ~との事だったので、HEXレンチ代わりの二面巾17ミリの高ナットと組み合わせて入手。合わせて500円位だったと思う。でも普通の金物屋とかでは、まず置いてないだろうなあ。

今回は充電式インパクトで外した。エアーもあるが…一昔前は充電式では今ひとつパワーが無かったのだが、今の充電式インパクトは超パワフル。とてもホースがジャマなエアー式を使う気にはなりませぬ。
えーと、以前フライホイールを外した時の写真が残っていたので参考までに。工夫次第ではホルダーは不要という例です。こうやって力技で外す時は、床に布団を敷いておくと良いデス。昔フライホイールがパカン!!と外れて床に落ち、マグネットを割った経験アリ(爆)。

Epsn1224

以前の記事でも触れたが、既にフライホイールを旋盤で削ってあったものの(これも去年の年末頃)、何グラム削ったのか判ってないので取り敢えず計量。削った方は2kg以下である確信があったので、先日買ったばかりの2kg迄しか量れない秤に乗せてみたら、1964g。鉄の比重で計算した所、470g程削っている筈なのだが、どうにもツジツマが合わない。ノーマルのフライホイールは多分2400g弱と睨んでいるのだが?
某有名XRチューニングショップでは「超軽量」と称して23%減量しているのだそうな。図を見てもらうと判りやすいかと思うが、MD30のフライホイールは、マグネットローター部分と取り付けボス一体のフライホイールウェイト部分、セルのワンウェイのハウジングの3つが組み合わされて構成されている。
我社の旋盤は、いわゆる小型旋盤。仕事ではあまり旋盤を使用せねばならないような精度は要求されないので、導入コスト対効果を考えての選択だったのだが、このフライホイールを削るにはちと非力で、小さい。

Ai

ローター外周(図の黄色部分)も左勝手のバイトを使えば削れるが、図の赤い部分を削れば470gで2割弱の減量となる計算だったので、そんなに悪いわけではないと割り切った。
某ショップの23%ってのは、間違いなくローター外周も削っている数字であると思われる(MD30ではこれが限界と言っている)。ノーマル重量を2400gと仮定すると1848g。俺のは約18%軽量。ウーム、負けてるのは悔しいが、まあいいか。

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