★本日、辛口記事です★
★料理や食事の記事ではありません★
★宮崎県に発生している口蹄疫について考えることを書きます。★
はじめに、私自身のステータスを。
私は宮崎県在住ではありません。私は畜産関係ではありません。
感染症と防疫については、一定の知識があります。
四月に発生が報告された、宮崎県での口蹄疫、畜産にかかわる職業の方々には、実につらい日々を過ごされていることと、思います。
口蹄疫は死亡率は低くとも、感染力が高いことで知られる疾患で、肉の商業的価値を損なう大きな問題です。
ウイルスに適合するワクチンの投与以外には、有効な対策が乏しいため、ウイルスの飛散を防ぐための、患畜のと殺、土中埋入、完全消毒が主たる対策になります。
また、同様に、ウイルスのキャリアである可能性があるため、指定領域からは、健康な牛や豚の移動もできません。
関係する人や車両ほかの、消毒によって、ウイルスの飛散を防ぐのが、重要な対策になります。
最初に発生した地点に、責任はなく、どこにでも起こりえるウイルス罹患の問題であることを、気づいていただきたいと思います。
大切なことは、その後の防疫に最大限の努力を、協力してすすめることだと思っています。
いかに効率よく、網羅的に、ウイルスの飛散を防いで、消毒作業ができるか!
防疫は、初期に最大限の労力を必要とします。
最初に過剰と思われるほどに対応してこそ、拡散を防ぐことができるからです。
感染牛が増加しているという事実。
エリアに指定された地域の牛は、ワクチン投与がなければ、感染の危険にさらされ続けています。畜産家の方には、本当に毎日がつらい、お気の毒なことと思います。
それでも畜産家の方が、節度を持って訴えてくださるのは、自分たちの被害を、他へ拡げたくないという切実なお気持ちです。
ウイルス飛散を食い止めたいからこそ、消毒を広範囲に確実にしたい。
ウイルス飛散を食い止めたいからこそ、なくなく家畜をと殺し、はやく埋入して拡大を防ぎたい。
そう訴えておいでの声を、テレビで、ブログで拝見します。
いま第一に必要なことは、「大量の人手」を集中させることです。
消毒と隔離(=と殺体の土中廃棄)のための、国家レベルの配慮が必要と思います。
これは宮崎県の二つの村の問題ではなく、日本の畜産の問題ととらえてほしいと思っています。もちろん補償を含めてです。
次に必要なことは、消費者の正しい理解だと思います。
感染した肉を食べなければいいから、関係ないでは、なくて。
宮崎県や九州は、子牛や子豚の生産地です。
国産の食品を安心して、継続して手に入れることを望むなら、この問題は他人ごとではないはずです。
どんな風に、この問題が解決されていくかは、日本の食の問題に直結しているのです。
私たちの食卓にあがる、お肉の問題ととらえて、経過を見続ける目を、持ち続けていきたいと思うのです。
政治の道具にしてほしくない。犯人探しは問題が片付いてからでいい。
いま必要な支援を、いま必要な場所へ届けたい。
皆が気づいて、注目しているということが伝われば、事態を変える力のひとつになると信じています。
小さな力は、ゼロではない。
日本の畜産を、いま一生懸命頑張っている人達を、応援してください。