過労死予備群の「食から笑顔になる生活」

夜討ち朝駆けで仕事する日々。忙しくとも自分なりの手間をかけて、美味しく笑顔になる生活を志します。

徳山鮓 弥生6:冬の熊鍋

2017-03-05 17:30:00 | 日いづる国の伝統食
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■熊鍋

紅朱色の美しさ、脂肪の白さ!
近在の山に棲んでいた熊は冬に備えて、脂肪を用意していたのだ、と、しみじみ、しました。
ありがとう、ごめんね、美味しくいただきます。



ほのかに金色の汁に、薄くスライスされている、お肉を拡げて、しゃぶしゃぶと。白髪葱をどっさりと! 食す数枚づつで煮すぎない! それだけで、豊かな一椀が出来上がります。
脂を鍋に溶かして、お肉はもくもくっとします。しゃりしゃりの葱とあわせて頬張れば、やはり、野の強さはしのばれます。

昔、山口で猟師料理をいただいた時、十月終わりの猪は栗を食べているから、それを捕って、甘く腐らせて食したら、他の肉は食べられない、と聞いたことが、ふっと戻ってきました。
食べたものが体を作り、猟師がどう肉にするか! そういう意味だったのだと、改めて解る今でした。



教わった遣り方で、自分も鍋を作ってみます(笑)。きれいだなって、見惚れます。
この脂を含むごとに濃厚になっていく汁が、実に美味しいのです。



二度、三度、と繰り返していきます。少しづつ脂がにじみ始めたのが伝わるでしょうか。

最初と脂肪の向きが違う?(笑)
奥様が教えてくれました。このお皿は余呉湖の形を写していて、本当の湖の向きは、こちらなのだと(ニッコリ)。
焼き物の遊び心に、嬉しくなりました。



かくして熊は食べてしまいました。これが余呉湖の全景です。
命と人の仕事に感謝です。



お鍋の最後(笑)。脂の珠がほのかに浮かぶ、透明な汁になりました。これは、さらに美味しくされて、戻ってくるはずです(ニッコリ)。


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徳山鮓 弥生5:ジビエのシャリュキュトリ

2017-03-05 16:41:00 | 日いづる国の伝統食
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■ジビエのシャリュキュトリ
■生ハム、ハム、サラミ、テリーヌ
○鮎の魚醤、二色のディップ

美しい仕事にゴックン♪



左手に接写(笑)。
手前の流線形は、鮎の魚醤。左端は猪のテリーヌ、左奥は猪の生ハム。
生ハムの朱色の美しさに見惚れました。
中心は猪のハム、腿とばらの脂の違いに、にっこり。
散る黒珠は、塩漬けの黒胡椒です。



右手によります。
中心の右手奥は、猪のサラミ。
紅芯大根を挟んで。
右端は、猪のほほ肉のゼリー寄せ、とのこと。
手前の二色のディップが出色!
白は、鮒鮓の飯(いい)と香茸(こうたけ)からなるディップ。
茶は、菊芋と酒粕からなるディップ。



腿ハムの赤! 塩漬けの黒胡椒が、香りをプラス。シャリュキュトリとしてのハムは、素直に感じる。

塩漬けにしたり、薫製にしたり、腸詰めにしたり。保存のために始めたはずが、より美味しさを引き出せた時、人類はガッツ・ポーズしたと思う!
そんなことを、このジビエのシャリュキュトリは思い出させてくれます。



脂に、鮒鮓の飯と塩漬けの胡椒をあわせると、懐かしく思うのは…チーズ! 熟成させたチーズに見合う強さと、新しさが発酵した鮒鮓の飯にはある!
飯から鮒は甘さをうけとり、飯は鮒から強さと香りを受けとるのか? 共にあるからこそ、この複雑な透明感は育つのか! すごいなっ、全てを生かし尽くす仕事って。



茶のディップの印象的だったこと!
芋類を発酵させたのか?と思うほど、何か分からず(笑)。酒粕を菊芋と合わせると、こんなに風味豊かに仕上げることが出来るのか!
今度、縁あって生の酒粕をいただいたら、是非とも自分も工夫してみたいっと思いました。

丁寧に仕事された猪肉には、野に生きる強さを感じる豊かな香りがありました。命に感謝、人の仕事の確かさに感謝です。


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徳山鮓 弥生4:伝えたくなる力

2017-03-05 06:22:16 | 日いづる国の伝統食
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■鹿肉のロースト、トップは香茸(こうたけ)

きれいな紅朱!
「ここから、ジビエがスタートです。お刺身の代わりと捉えて、レアにローストしています」との説明に、ニッコリ!



この色あいに炙った肉の甘さがあって、森の落ち葉を乾かした香りがのって。
しっかり噛むごとに、自分が別の力をもらっていくように感じました(微笑)。

お刺身の代わりに、という説明から、懐石の次第を念頭にすえて、組み立てていることが伝わります。
発酵食の道を進めながら、形は日本の設えにおこうと願う。ご主人の眼差しは、さらに先へ据えているっと、嬉しくなりました。

わずか数切れの肉に、もっと言葉を足したくなる(苦笑)。食に人が見えるって深いです…。


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徳山鮓 弥生3:足すこと、引くこと

2017-03-05 00:53:00 | 日いづる国の伝統食
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■鯖と琵琶鱒
左手の鯖には、トマト・ソースとチーズ。これを巻きこんで、パクリっ。
積層する旨さが、二度目であっても不思議です。12月の昼より、チーズの味が深いのですが、鯖の重さが増しているからだと、推察しました。
写真の右手、琵琶鱒(びわます)にはオレンジがちょん。これは明るさと香りが新鮮になって。

ねかせたお魚の薄切りに、こくや明るさが在ることに驚き、そこに足すことで食味世界が拡がるものを見つけだせることに、ワクワクするのです。


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