グミの木だろうと見当をつけていたが徒長枝が山なりに伸びてくる姿に「???」で数年過ぎて、ボサッたいから「広葉樹と交代させようか」と思案していた時に赤い実を見つけたのだ。
二本の木に、たった三粒だったが紛れもなく「グミの実」だった。伐らなくて良かった。そこで思い至ったのが「ツルグミ」だ。自生しているのは資料で知っていたが確認は初めてだし、まして実を食べるのも初めてになる。実の大きさもクローバーの花穂に負けていない。
図鑑によると「夏の初めごろ熟す」とあったが、今は春の始まりだ。でも木姿はツルグミに間違いないと思える。
グミ類はアキグミ、ナワシログミ、ビックリグミ、マルバグミと口に入れてはいるが、味わいはビックリグミに似て渋みのない穏やかな味覚だった。最初の二粒の種子は吹き飛ばして「しまった」と思ったが、最後の一粒は大事に持ち帰ってポットに播種しておいた。
親株の周りには大小五株があったから、そこまでしなくてもと思いつつ多少のお遊びをしてみたい。
台所の目隠しにナワシログミを植えているが、これは今、赤くなっている。毎日ヒヨドリがついばみに来るから完熟果は口に入らない。以前はジャムやゼリーを作ってみたのだが次も食べたい味ではなかった。今日の三粒は好感をもてたが豊産性でないのが惜しい。