尾根直下の除伐範囲には作業道が無かったので足元を整理して作業道を明確にしたで作業の行き帰りが楽になった。視覚的にも判り易くするためマーキングも施した。
まだ処理する竹は多数倒れたままなので、作業道を明確にしておかないとルートが混乱して危険だ。竹の粗朶は一本でも上に乗ると滑りやすいし足に絡みやすいから注意が必要である。特に急斜面で周囲に切り株や集積した切り口が連なっている場所では整理整頓を心がけていても散乱し易い。
度々、肋骨骨折している小生が言う台詞ではないけれど、注意していても危険は向こうから転がり込んでくるのがワイルドな現場なのだ。「ハインリッヒの法則」で言う「1:29:300」の比率を小生の場合、適応できる範疇かどうかは別にして「危険予測」をしていても、思わぬ事態が襲来することは体験的に納得できることだ。
また「いくつかの要因が重なって重大事故になった」のも納得できる。初回の骨折は①降雨続きの晴れ間直後の濡れたフイールドに入った②地上30cm程度の切り残しの除竹地区に踏み込んで「危険だ」と認識し③危険回避のためルートに下りようとした斜面でスリップ、切り竹に倒れ背面肋骨の乖離骨折だった。伐り高を適正にしておけば防げたが、我等がグループの作業ではなかった。幸いだった事は、切り口が水平だった事。斜めの切り口だったら肺に刺さっていた状況だ。フイールド内は今も斜め切り口で資材として竹を採取する輩がいる。
2回目は急斜面の肩にあった竹の除伐で、足場を竹で作った事。①必要な高さまで足場に竹を積み上げた②竹がスライドする危険に留意して体勢を取った。③体勢を取った過重で竹がスライド④転落を防ぐべく左手で竹に摑まったが古竹で根元から折れた⑤右手で支える場所は無く頭部から転落を阻止するために竹の切り残しに胸を当てた。
これもチェーンソーを構えて切り込もうとした時で、チェーンソーを抱えたままで頭から落下したくはなかったから、前のめりになりながらもチェーンソーを右方向に振って身体から離したし、頭部からの落下を忌避するためにあえて胸で受けざるを得なかった面もあったから、結論的に今回はリスクを減らしたと言えるだろう。決して負け惜しみではない(と思う)。まあ、活動しなければ事故は起こらないわけで「犬も歩けば棒に当たる」ということか。
要は、社会人になって職場で言われた十分留意していても「怪我と弁当は自分持ち」なのだが、それにしても、あの遊園地の事故は痛ましい。十分な指導を受けていなかっただろうアルバイト学生も辛い人生の重荷を作ってしまった。