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珪藻の培養や養殖は研究者でも難しいと知るが二枚貝の餌として鉄壁の存在でもあるからなんとか自前で用意したかった。珪藻が欲しい時はネットと刷毛とバケツを持って大石の多い瀬に入る。水の流れが良い沢筋の日当たり良好な浅い部分に多くの珪藻があるから、これを刷毛で擦り取りネットでキャッチする。
時折は沢に入って珪藻を採取し池の二枚貝に投与しているがもう少し手軽さが欲しかった。「培養は難しい」のは承知の上で、浄化槽のエアーポンプから池に曝気する方式にしたのを機会に養殖を試みた。
水を張ったコンテナに沸騰に見えるほどの大量曝気を行い水中にウオータークリーナーで使用していた荒めのネットを浮かべてある。この中に沢から採取してきた珪藻を投入し日当り良好の場所に置いた。日当たり良好と言えども終日日当たりがする場所はなく、午後の数時間程度の日照である。それでもネットには藻が付着してくれる。
これを時折は池の中で濯ぎ池に拡散させる。この方法で藻の再生産は成立しているけれど「珪藻」かどうかは全く持って心もとないのが実感だ。それでも折に触れ場所を変え河川を変えて流れの中に石から採取した藻をコンテナに投入している。まあ、「気は心」みたいなものであるけれど主食と言うより「ご馳走」扱いである。
着藻状態の比較
曝気量が多いので蒸散量も半端なく水の補給は欠かせず、水道水をそのまま追加する訳にはいかないからバケツに汲み置きで補充だ。
ただ溶存酸素量と水流と日光はあっても河川で無いから栄養補給が必要だろうと、時折は薄い液肥を投入、時折は骨粉入り発酵油粕粒を投入、とまあ、てなもんや三度笠…。全ては爺我自賛の自己満足でも結果として二枚貝が健全に生きながらえてくれればそれで良いのだ。
我が家の池ではマシジミは数世代続いているけれどドブガイやマツカサガイの二世は確認できていない。繁殖が確認できれば頭髪は伸びなくても鼻は伸びるだろう。フイールドのノビルは乱獲で減少中・・・。
さて、池の二枚貝は代用食でも長期生存しているものの、そこはそこたまには故郷の一品が食べたいのは同じだろうて。かくして珪藻培養と係争中・・・。