トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

おいしいミカン「はるみ」果汁で醸造酢。熟成6カ月

2019-10-05 | 何よりの楽しみ
 熟成瓶    取り出したバイオマット
 3月に商品になれなかったおいしいミカン「はるみ」を頂いた。可食出来る量は食べたものの痛みが早いのでジャムと果汁に加工してしまった。そのジャムは「はるみ」特有の風味を持っていて濃厚な味わいだったけれど8月には食べつくしてしまい残ったのは床下収納庫で熟成させていた醸造酢のみで、すでに半年経過したから取り出しての結果確認である。
 3月末に酢種は無いので酵母で発酵させた後、ボールに入れ開放面で放置、酢酸菌の感染を確認してからの貯蔵熟成である。

 量としては2ℓ貯蔵瓶に8分目程度で、熟成中に二回ほど揺すって撹拌したからバイオマットが2枚形成されている。このバイオマット、見かけによらずしっかりとした物体となっていてトングで挟んでも指で摘まんでも崩れる気配さえなかった。取り出した2枚は貯蔵瓶で冷凍保存して気が向いたらまた醸造酢を作る酢種にする。
 ひところ一世を風靡した「紅茶キノコ」という代物はバイオマットだったのだろうか、そんな気がしてきた。

 バイオマットのほかに瓶の底には漉し切れなかった澱も沈んでいるので、簡単にお茶パックで濾過しながら捨てずに取っておいた酢の容器に移し替えた。900ml1本満杯と500ml程度だったから、全体で1.4リットルになる。さて肝心の出来であるが、開封時には酸の匂いがしたし、小さじで口に入れても酸っぱい味はする。腐敗臭は無いものの恐る恐る甘酢仕立てで調理に使っての試食だ。

 生ワカメが無かったし柿もなかったから人参の甘酢漬けで味見をした。食えないほどではないけれど酸度が薄い印象がした。酸度を測ろうにも計器がない。ネットで調べたら薬品を使って結構面倒な作業だけだし、酸度計を購入してまでの必要もないし、醸造酢の酸度は不明のままで終わり。また素材が人参という個性の強い材料だったことが酢の風味を隠した面もあろう。
 それでも「はるみ果汁」で醸造した酢とは言え、その風味までが保たれたとは思えないのだが、まあ、小生は全くの素人で初心者、とにもかくにも「酢」となったことで充分であった。

 さて試食の結果、今のところ身体髪膚に異常は見られない。キノコなどでもそうなのだが初めて試食する時は少量食べて時間経過を観察し、ようやく安心して調理可食の段階を踏む。今回も同じ段取りになった。
 郷里から新米が到着したし、今日はフイールド棚田の稲刈りである。近々、雨天にでもなった時に酢飯仕立てに渋皮煮と昆布の角煮を乗っけて独り収穫飯を喰おう、と妄想が奔る事自体、侘しいし酸っぱい老後である。まあ、我が人生なんて生涯かけて醸造してできた酢のようなもんだわい・・・が、屁でなくて良かった。
 
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