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トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

トンボ池の葦抜き

2019-10-11 | 水辺環境の保全
 9月で除草や刈り払いを終えたと思ったのも束の間、トンボ池の葦が目立っているから葦抜きを行った。ついでに繁殖力旺盛なカンガレイとミゾソバを抜き取る。
 カンガレイは発生年ではすぐ伐根除去容易だけれど越冬させると地盤に強固に食い込んでスコップで掘り取らねばならないほど手間を喰う。トンボの羽化台に使われることも多いから完全除草をしないのが勢力維持につながっている。あちらを立てればこちらも立ってしまう手太楽なのであった。小生のあちらもこちらも音信不通で、もちろん羽化台にはならない。

 ミゾソバは近年勢力を増した草本で水際に発生したと思う間もなくランナーを伸ばし節々で分岐発根して拡大する。伸長する茎は1m以上も伸びて隙間を分け這い上がり、引っ張ればずるずると引き取れるものの途中で切れ残る事も多い。根は泥中にまで固着する事はないもののマット状に厚くなって、始末するに濡れた座布団を持ち上げる感がする。

 さて、肝心の葦抜きだが水域ではスコップで地下茎を浮き上がらせ引き抜く。地上部ではのこぎり鎌で根元から1本1本刈り取るしかないので地下茎は残ったままだ。ここから発生するし勢力拡大していくけれど、この地下茎を抜去するには掘り返しが必要で、そこまでの手間はかけれない。浸透性除草剤を植物体に塗布する手もあるものの「そこまでして・・・」とこれも手間で却下だ。

 トンボ池の除草を終え、隣の第二トンボ池も簡単に除草した。こっちは葦抜きとミゾソバの場外搬出だ。どちらにしても葦抜き作業は泥土中に立ち入っての作業となるので、こっちは「」に苦労する。素足や田植え足袋での作業はが容易なものの、セルカリア皮膚炎の発生があった水域なので素肌を水中に長く晒すのは避けている。
 結局、足を抜くときに長靴がスッポ抜けないよう靴下を厚手の物と二枚重ねで作業する。緩いと「オットット!-」になりかねないのである。

 葦抜き前    ➡     除草終了     第二トンボ池も済ます

 作業の合間にトンボを見ての骨休みだ。クロイトトンボとマユタテアカネは産卵行動している。クロイトトンボの発生期は図鑑では9月初旬あたりまでとなっていた。すでに10月、元気である。老いてますます盛んと言っては冗談が過ぎよう。
 オオシオカラトンボは見えない。シオカラトンボとネキトンボが数匹、日陰の草地にオオアオイトトンボ、流路の崖地日陰に体長70mm程度の産卵行動をしていた個体がいたが種別は不明だ。胸部側面の色彩でギンヤンマではないかと思われる1匹が葦抜き中に接近があった。すぐに飛び去ったので不如意ではあるもののクロスジギンヤンマのように側面の黒筋は視認できなかったし出現期は過ぎてもいるだろうからギンヤンマでよいだろう。トンボの季節も終息に向かいつつあるのを実感する。


渋皮煮を作ってみた

2019-10-11 | 何よりの楽しみ
 フイールドに到着した折々に威野志士様の食い漁った現場から数個づつ拾い集めた栗の実が1升ほど貯まった。すべて勝栗にするつもりで縁台に出しておいたのだが渋皮煮を作ってみようという気になった。
 というのも三兄の一周忌になるから帰省することにしたのだ。その時の土産には小生がおもてなしもご馳走も出来なかった父母、祖父母、ご先祖様の供物として仏壇に供えたい、とそんな峻峭な気持ちになったのであった。まあ、「後生だからお願いします」なんて深謀遠慮が無かった訳でも訳でないだろう。

 それはともかく1昼夜水に浸してから鬼皮を外す。この時はじめて「水に漬けておく」意味が分かった。あとは手順を読みながらの作業になるのだが「灰汁取り」後の渋皮の掃除が性に合わない。「やってられん!」で途中放棄の顛末だった。だから半分ほどは黒筋残りの有様で「仏様でもご存じあるまい」という事態には程遠い見かけである。これが小生が小生たる証だと不貞腐れよう!。

 重曹を加え丁寧に灰汁を掬い取り、すすぎ煮込みを2回して半日放置。この間に行う黒筋取りなどは省略、シロップ煮込み後も半日放置と、結局一夜跨ぎの調理になってしまった。見かけは黒くて人に提供できる代物ではないけれど、食べてみれば喰いすぎを注意しなければならないほどの美味しさだった。この誘惑があっても2回目は作らないのだ!。

 渋皮煮に用いた粒は大きいものを選んで小さいものは茹栗にして冷凍庫だ。茹でてから勝栗にするのを失念していた事に気付いたのだが後の祭りというものである。冷凍栗も食味がどうなるか未体験なので、これはこれでお楽しみである。

栗1.5㎏   ➡    灰汁取り~シロップ煮込みを経て   ➡    完成