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直撃コースと覚悟はしたけれど「あれよあれよ」と急カーブし逸れて助かった思いだった。台風一過の晴天の日、一日遅れのイネ刈りとなったものの、送水を確認してみたら断水直前の有様で、これでは稲刈りどころではなく代表に断って独り送水復旧に作業を替えた。
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取水部に向かう途中で最低点の排砂バルブを開放しておく。赤茶けた泥水がボコボコと音を立てて噴出してきた。管路下りの最低点に位置するから上下動の激しい沢沿いの送水管内の排砂には寄与できるはずだ。前半部で排砂を済ましておけば後半部の上り管路へ砂泥を押し出し吐水口まで送らずに済む。出来るならばエンジンポンプを搬入しての強制通水での管内清掃はやりたくないからだ。ポンプや道具を抱え河床を取水升まで往復はしたくない。
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取水升フイルターは枯葉や砂泥に覆われてはいたが二重防壁の賜物でうずもれてはいなかった。しかし導水路脇に無断で設えた取水升へ水を盗るために玉石で堰き止めてあり、いつもの事なのだが排除して流路を確保した。顔見知りのグループの仕業なのだが、この信義則の無さにはあきれるばかりだ。小生が取水路の整備にと用意した丸太も勝手に盗み使用していたし、大人のやる事では無く情けない。いつかは大喧嘩をせねばならないだろう。
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取水地での仕上げはフイルター清掃と取水升内の沈殿砂泥の取り出しだ。二重防壁のお蔭で直接の土砂流入が防止されている結果、升内の砂泥堆積も取水管口まで達してはいなかった。そこまで達していたらエンジンポンプでの強制排砂が必要になる。升内の浚渫はステン笊の骨組みにステンレス細線でネットを固定した専用道具を使う。こうしないと荷重や応力で台所用品の笊は数回程度の使用で形まで損なってしまうからだ。
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帰路は最低部の排砂バルブの澄んだ排水を確認して閉じ、帰路途中尾根の末端を周って管路上昇に転じる排砂バルブを開けておく。これで尾根末端を巻いた管路内の砂泥排出を済ませたい。このバルブから吐水口までは緩やかな上りではあるけれど粒子の大きい砂礫はこの範囲には堆積しないはずなので送水量が戻れば自然排泥されるだろう。
ケータイのタイマーを1時間にセットして待つ間にS先生等とトンボや植物の講義を受けて、結局は会のイベント稲刈りには参加できなかった。断水解消など早くても半日作業なのだ。最終段の排砂バルブを閉め吐水口に確認に行った。案の定、朝見た水量より減水しチョロ水しか出ていない。これは詰まった訳でなく800mの管路が尾根沿いにU字型に下がって上がる敷設で取水部と吐水口の落差は3mしかない結果だ。一昼夜要せば結果が分かる。
翌日、水量測定をしたら24ℓ/分だった。ほぼ最大吐水量を計測したから強制排砂はしなくてもよくなった。