トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

IN 泥上手、大きな株

2020-10-19 | 水辺環境の保全
 三日月池に外来種浮草の繁殖を許してしまった。許容できない事態なので三日ほど空模様が悪い予報を見たから先送りも悔しく午後からの作業として再度出かけた。
 先日、隣り沢の水源地に向かう途中にある桶の中で繁殖していた同じ外来種の浮草は全て排除したのだが、まさか三日月池にまで放り込んであったとは予想もしていなかった事態だ。池の中にはカサスゲが春先より侵出して畳3枚分ほどに広がっている。この中に多くの浮草が入り込んでおり掬い取るにはカサスゲが邪魔になる。来季のクロスジギンヤンマの羽化台に使える分だけ残して残りは全て抜去搬出しなくてはならない。

 カサスゲの根茎はタコの葦みたいに四方八方に根を張っている。ウントコショ、ドッコイショ何て童話の「大きなカブ」のような訳にはいかない厄介さがある抜去なのだ。童話のように連なっても伝言ゲームと同じで役には立たず、ユサユサと揺さぶりをかけて、それでも難しいならスコップで突き刺し浮きあげて抜去した。池の外に放り投げるのも一苦労で、投げたとたん泥土の飛沫が身体を襲う。これで泥も滴るいいお爺、その上泥だらけの品性と相まって、まあ、小生にとっては「泥だらけの尋常」に過ぎない情けない。

 カサスゲを抜去し開けた水面に浮いた浮草を笊で掬い取りバケツに入れた量は4杯になった。刈り払った突端の平地に投げ広げて乾燥枯れ死を急がせたのだ。バケツから投棄しただけでは枯れずにしばらくは生き続けるから再度の投入は御免こうむりたい。そういう奴が「居る」という事は忘れてはいけないリスクマネジメントでもある。1時間で終わるつもりが2時間を超えて夕暮れになってしまって汗をかいた体が冷たい。短い秋の夕陽は寒い冬に落ちていくようだった。

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