トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

二つ池、いつ溜まる

2021-08-02 | 水辺環境の保全
 ここ半年程度、二つ池が満水にならない。棚下の法面下部からは滲み水やチョロ水の箇所があるから漏水が原因なのは確定できても肝心の漏水部が不明なのだ。護岸木の下側からかと位置特定のため泥を護岸木に寄せてみたけれど泥はそのままなので流入部は相変わらず判らなかった。
 4月の後半、いつもの水見回りで更に減水している池になっていて半分は底が露わだった。ここまで減水すると漏水部の発見に至る事は経験則で分かっていたから丹念に水のある部分を探したら鶏卵が入るほどの流入孔が二カ所発見された。これでは湛水できるはずも無い。

 スコップを持ってきて孔の周囲に体重を掛け突き刺しブロック状に割り、その上から踏み押し込んでとりあえず一件落着させる。漏水部は度々発生する何時もの範囲で、泥の下に粘土の基盤層があり、その下の下層まで漏水孔は続いている。完治させるためには一旦干上がらせて重機で掘削し鎮圧まで実施しないと根絶は不可能な地下漏水ネットワークなのである。つまりは現状では根絶不可能なので発見するための水見回り、漏水孔潰しの水商売・自転車操業は続くのであった。

               漏水孔顕在化   ➡    とりあえずは潰した。再発は時間の問題…

 梅雨の初めにも別の個所から漏水が顕在化し、そこもどうにか潰すことが出来たのだが梅雨中頃から再び水位が低下し始めた。漏水部の場所が判明しないまま梅雨が明けて二つ池の半分の面積は底を露わにしている。漏水部が判らなければ対処は出来ず「さて、どうしたもんだか…」と水見回りの度に思案投げ首だったのだが、この日になって閃いた。「アオミドロが無い部分の先端付近に流入部があるのだろう⁉」と。どういう加減かこの日はアオミドロの一部が水路のように開けていたのだ。

 早速、池に入り漏水孔を探したらピンポン玉程度の穴があるではないか。ここも耕盤を貫通してその下の基盤層に孔が続いている。ここは何時もこのパターンなので驚きもしないけれど、耕盤下には網の目のように漏水トンネルが繋がっているはずに違いない。
 重機を入れ耕盤ごと鎮圧すれば解決するだろうが夢物語だ。少しでも漏水顕在化を減少させるためには池の面積縮小しか無いのだが、今度は埋め立て用土が無い。無い無い尽くしなのに漏水孔はあるある尽くしなのだった。かくして自転車操業水商売、賽の河原での石積みにも似た日々が続く。「月に代わってお仕置きよ!と憤慨・念じたところで、この憑き物は落とせず水が落ちていくだけの二つ池だった。まあ、連日須田紋太君と同行二人の日々で、何と言おうか賽刻四十八苦所巡りが我が人生かい⁉…。

            漏水孔への流路   ➡    潰した

ハシリグモの採餌

2021-08-02 | 感じるままの回り道
 水面を走る姿やアメンボのごとく浮かんでいる姿を垣間見ることはあっても関心など湧かなかった蜘蛛なのだが、この日は汗ダクダク、体グダグダで土運びだったせいか、もう大休止とばかり作業を止めて眺めてしまった。見つけた時は水面上に居たのだが、スルスルと草のところに寄ってから食べ始めた。「寄らば草の陰」とでも思ったのだろうか。確かに無防備の体は固定物に触れていれば安定するし、何かの時に逃げ隠れする場所は増えるはずだ。

 捕獲された虫はツユキリなのかどうか判別できないけれど脚の蹴る動きはあったから生きていたはずで、蜘蛛だから体液を吸うのか齧るのかどっちだろうと思いつつ芸も無く面白味も無い土運びのひと時、一服の清涼剤となったのである。
 「蜘蛛が好き!」と言う人物は少ないと思っているが、小生は嫌いはしないけれど好きでも無い。デスク周りやリビングの壁にはハエトリグモの仲間が大小出没するし、時折はアシダカグモも闊歩するが見ない事にしての日々であって間違っても「殺虫剤・殺虫剤!」とはならない。

 フイールドではハナグモやワカバグモタイプが好みだし、ときおり見かける細長脚の体は小豆粒みたいなユーレイグモと呼んでいた種は、郷里の芋穴で良く見ていたから懐かしく感じてしまう。そんなクモだが贔屓を強いてあげれば年金減少で銭こに事欠くからコガネ苦悶、根っからの好き物だからジョロウ苦悶、わが身はツカイハシリ苦悶、実物のクモはクモなので苦悶も無く人生絶頂期の酒池肉林でウハウハ中、てなもんや三度飯・・・。