トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

棚田の補修

2010-05-17 | 水辺環境の保全

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 5月の定例会は「棚田の補修」だ。すべて人力だけど人数が揃うと作業が早い。半分も終わらなかったが、一人では一ヶ月はかかっただろう。

 田作業は、慣れない事もあるだろうが二時間もやると足腰が定まらない感じになっている。結局、少し早めに作業を切り上げてお昼とした。

 こういう作業は若いだけでは捗らない。後期高齢者になったW氏は手際よく作業を進めていくし、畦の設えも上手だ。経験が生きていて、一回りも若いおじさんたちより仕事が速い。ほとほと感心するばかりだ。

 稲を植えたい希望があったので、今年は一枚だけ田植えをしようか、どうしょうか思案中だ。特に収穫を期待している訳でもない。結果的には虫や鳥の食料になるのだろうが、水生生物のリザーブタンクとしての役割だけでは手入れする側の面白みも少ないだろうから・・・。


5月定例会

2010-05-16 | 月例会

2010,05,15(土)  9:30~14:00            Photo

会員 10    体験学習 1

活動  午前:棚田の補修:畦及び水路

     午後:タケノコ掘り、小屋補修(プチ増築終了)

*棚田の水路の土砂埋没部分の掘り下げ、侵食部の土嚢積み

 畦の再形成、6枚の棚田のうち状態の悪い2枚が終了した。残りは自主活動の中で補修する。

*拠点小屋のプチ増築終了した。当初の見込みより大幅に手間を要したが満足の出来栄え。

*土の堀上げ作業で会友の足腰がおぼつかない。多少早めに切り上げての昼食となった。相変わらず昼の豚汁は美味しい。


イタドリの原

2010-05-16 | 感じるままの回り道

Photo_4  四月の定例会で植栽したコナラやクヌギの三年生苗がもう埋もれてしまった。一面のイタドリの原になっている。高いのは身長をゆうに越えている。

 成長の早いのには驚きだが、植栽した苗木も目印の竹の支柱も見えなくなってしまった。

 帰り際に鎌を持って根周りだけ刈り始めたのだが、突然オオスズメバチの羽音が茂った中から聞こえた。「無礼者め!」という雰囲気だった。

 ビックリするより反射的に固まってしまったが、羽音だけで飛び出しては来ない。音を頼りに葉陰の中を透かして探したら一匹が葉に止まっていた。写真に撮ろうとズームしてみても奥の暗いところだったから画面で確認できる鮮明さは得られなかった。

 オープンの場面ならにじり寄って撮影も可能だが、イタドリを掻き分けてとなると話は別だ。その刺激だけで女王様はお怒りになってしまう恐れが多分にあるのだ。たぶん…「月に代わってお仕置きよ」だ。

 だから裾刈りは止めて敵前逃亡となった。営巣点ではないと思うけど続きは少々腰が引けるが出直しである。少々「あ~あ!」ものだ。


価千金

2010-05-15 | 感じるままの回り道

 『春の夜の遠めに淡き花の土手』

 『林活や就活棄てた六十路かな』

 『人生にあらず野生の刻を行く』

 『息ついてガラスを打つや春嵐』


芽生え

2010-05-15 | 今日は真面目に

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 「発芽しないのでは・・・」と思っていた苗床のクヌギとマテバシイがようやく雑草と見分けがつくまでに成長した。

 今年の一回目の草取りの時、発芽は全く見られず、四月下旬の草取りの時は、ようやく「芽生えた!」と思えたのだった。今日は一尺ほどになった苗もあり、伸びだすと早い。

 前回の播種は混み過ぎて成長も掘り取りも苗を傷めることになった体験から、今回は間隔を空けただけにスカスカの印象になってしまった。発芽率も六割程度と意外に悪かったから余計にスカスカ感がある。

 三年後に植栽できるかどうか判らないが、ともかく発芽して成長を始めたからホッとした。昨年はドングリの実りが悪くて、数を集めるだけでも山の中をうろつかねばならなかった状況があったから、ドングリの選別も出来なかった事も発芽率に影響しているのだろう。


棚田の草刈り

2010-05-14 | 水辺環境の保全

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 5月の定例会は「棚田の手入れ」。一年も経つと水路も畦も痩せてくる。掘ったり盛ったり耕起しながら水位を維持させて「浅い湿地田」が狙いだ。

 五月に入って草の生長が早く葦などは二尺ほど伸びていた。15日の定例会で畦作りの作業を行い易いように、事前の準備として刈払いをしたのだが、集草までは出来なかった。

 刈り始めて間もなく小さなトンボが飛び立つのが見えた。体長は40mm足らずの小さな個体だ。最初はガガンボと思ったくらいである。これほど小さいのは初めて見た。名前は詮索しないで「小さなイトトンボ」である。

 ヤンマも水面が現れる頃に姿を現したが、何ヤンマかは詮索しない。オオスズメバチが棚田の空間を直線的に飛行しているのを二回も見てしまった。昨日は頭部至近でホバリングされたし、これからは山にはいればほぼ毎回出会うことになる「お隣さん」なのだ。

 嬉しい確認もあった。サンコウチョウの鳴き声を一回だけ聞いた。小生には今シーズンの初鳴きである。近くでさえずる時もあるのだが姿は一回も見ていない。南に沢三つ離れた場所に撮影ポイントの樹があるのだが、マニアでないから待ち伏せはしない。

 


竹取物語

2010-05-14 | 感じるままの回り道

 『二度わらしマサカリ持たずノコに換え今日は竹切り明日は枝打ち』

 『マサカリの金太郎とはまいらねど二丁差し腰に今日もハッケヨイ』

 『暴れ竹酒呑童子思いたり金時気分で今日も竹刈る』

 『竹林の翁が望むうつし世は夏は草刈り冬は枝打ち』


再見、クワゴ

2010-05-13 | 小父のお隣さん

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 昨年、クワゴの発生をみた木に今年も発生していた。桑の木は幾らでもあるのに、他の木には発生が見られないのが不思議だ。小さな木がすでに丸坊主に近いし、孵化しない卵がまだいっぱい残っている。お気に入りの樹なのだろうが引越しさせないと全てが餓死してしまう。

 幼虫類は好きではないのだが、クワゴだけはユーモラスな頭部で近親感をもてるのだ。まだ小さいから明確ではないが「2001年宇宙の旅」だったかの宇宙船ににた頭部をもって、いわゆる「デンスケさん」のような風貌なのである。

 孵化したての幼虫はシャープペンの芯ほども無い。10ミリ位の体長になると鳥の糞のような色彩になってくる。保護色であったり擬態のためだったりするのだろうが、せめて食事をたっぷり出来る樹に産卵して欲しいと思うのだ。

 カイコ蛾の仲間だそうだが、繭は葉を綴りあわせて作り、御世辞にも綺麗とはいえない代物だ。

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光条の時

2010-05-13 | 花の下に長居

Photo_3『温き日の弥生の人は花霞み』

  『長藤は地に滴りて露ひかる』

    『にわか雨余香かすかに陽射し来る』

      『望月と共に座します阿弥陀堂』

        『岩倉に鎮座まします阿弥陀堂』


吸い込まれる色

2010-05-12 | 感じるままの回り道

『万緑に藤むらさきの桐の花』Photo

『日本晴れ藤の花散る梅雨便り』

『藤花の締め付けむごき樹冠かな』

『花色は高貴なれども性悪し』

『花の夢見ずにあかつき空を見る』


暇つぶし

2010-05-12 | 今日は真面目に

Photo  雨の日の退屈しのぎにオオスズメバチの乾燥器を作ってみた。密閉容器に五段の仕切りを入れて一回で50匹を乾燥できるようになった。

 昨年までは自然乾燥させていたが、硬い外殻に阻まれて乾燥が進まず、その間はなんともいえない悪臭が漂っているのだ。

 乾燥が終了したとしても臭いのは止まらず閉口していたのが急速乾燥で少しは緩和できるかと期待をしてのことである。

 オオスズメバチの実物標本は、秋のイベントで大人気のフィギヤ?なのである。生きているオオスズメバチなど接近したくないのが正直な心情だろうが、標本となると別物のようだ。年長さんくらいから関心を示してくれる。

 ペンダントに仕上げて一個100円で50個は瞬くまに売れてしまう人気の品なのだ。ただ欠陥があって、触覚や足が直ぐ折れてしまうことだ。どうしても触れてみたくなるし、触れないように気をつけていても首に提げていれば帰宅前に破損させてしまう。少々インチキ商売の感も無くはない。「おじさん取り替えて!」と言われれば取り替えざるを得ないし・・・・・。

 今年は、その欠点を補うために「樹脂封入標本」にしたいと思っているのだが、材料費だけを計算しても一個当たり500円程度になりそうで、透明度を高めるために磨きをかけると、その手間も馬鹿にはならない。また腹部の空気が気泡にならない工夫も必要だ。

 まあ、雨の日の暇つぶしで作業を行うくらいの意気込みで丁度よいのかもしれない。


胸のさざなみ

2010-05-11 | 温故痴新

 みづうみの氷は解けてなお寒し三日月の影波にうつろふ    島木赤彦

 我が胸の氷は解けてもなお寒し三日月まなこ鏡にうつろふ

 鉦鳴らし信濃の国を行き行かばありしながらの母見るらむか  窪田空穂

 金は無し死のうと国を行き行かば老いし畑の母見おり止む

 その子二十櫛にながるる黒髪のおごりの春のうつくしきかな  与謝野晶子

 ギャル二十櫛にからまる茶の髪の幼き春の痛ましきかな 


イチゴジャム

2010-05-11 | 何よりの楽しみ

Photo_3   スズメ蜂の被害に遭った時のための「緊急キット」を処方してもらった帰り道、イチゴの直売所をのぞいてみた。

 1パック500円で山盛りではあるけれどスーパーより多少安いかと思う値段だった。

 2パック購入しようと千円を出したら「こんなにどうするのだね?」と訊ねられたから「ジャムを作る」と答えたところ、「それならこっちにしな!」と400円の品を勧められた。

 それもそうだと思って待っていたら、カウンターの下から空のパックを取り出して、もう1パック作るではないか。結局3パック800円で購入したことになる。

 さすがに不ぞろいで「売り物には」と思う品質もあったがジャムには差し支えない。品種も「あきひめ」とのことで「紅ほっぺ」よりジャムには最適なのだそうだ。

 帰宅して量ったら1400グラムあった。砂糖を半分の700グラム加えてジャムに仕立てた。貯蔵瓶で1.3リットルの出来上がりだ。

 年に一度のイチゴジャム作りだが、車の中も家の中もイチゴの香りで充満している。もうイチゴは食べる気がしない。作ったジャムもしばらくは遠ざけることになろう。味見したら美味しく出来たのだけど・・・。


虫瘤

2010-05-10 | 小父のお隣さん

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 栗の若葉が大きくなるに連れてクリタマバチの虫瘤が目立つようになった。若草色の新葉と淡い朱色の瘤は美しい取り合わせだけれど、栗の木の最大の害虫なのだ。

 木によっても寄生の度合いは差があって少ない木もあれば多い木もある。試しに二個ほどナイフで縦割りにしてみたが虫は発見できなかった。

 クリタマバチの幼虫は見つけれなかったが、若葉を食害している毛虫と蟻のツーショットは撮ることが出来た。共生関係の無い複数の種類の生物が至近にいるカットはなかなかチャンスがないのだ。

 「エンドファイト」なる言葉がある。「内生菌」などの「共生関係」等々を言う言葉だそうだが、人間にとって必要不可欠の領域もあるし弊害をもたらす領域もあるのだそうだ。昔に読んだ本の中に「体内に寄生虫が生息しなくなってから現代人のアレルギー反応は激しくなった」とあった。

 近年、技術の確立が進んだ「野菜工場」での「水耕栽培法」や「シート栽培法」などはエンドファイトを伴わない栽培法なのだろうが「美味しい・清潔・多毛作」などのメリットばかりが伝えられる。

 素朴な疑問だけど「エンドファイト」を伴わない生命活動なんて長期的視点で肯定できる内容なのだろうか。ミクロの中のマクロを思うと「単純化して断定する」のは落ち着かない。


べんと箱持って

2010-05-10 | 今はうたかた

Photo『桑の実を採りしみっチャン繋ぐ手の赤紫をいま指に見ゆ』

『べんと箱抱えて入る桑畑しゃがみて見やるみっちゃんの靴』

『秘め事を発表したと聞きし日はみっチャンいなき同級の会』

『顔はもう霞と消えてみっちゃんと野にいた情景のみの思ひ出』