夜明け前ヒグラシ遠き静けさに朝刊配る足音のする
ホウシセミ説法たれつ次の辻衆生と言えば我独りなり
猛暑日に鳴かぬミンミン今日の日は真夏日なるかこころは還る
アブラゼミ沸点のごと鳴きおれど耳は従い山静かなり
先駆けていけしゃあしゃあとクマゼミは何時の頃から当地の主役
夜明け前ヒグラシ遠き静けさに朝刊配る足音のする
ホウシセミ説法たれつ次の辻衆生と言えば我独りなり
猛暑日に鳴かぬミンミン今日の日は真夏日なるかこころは還る
アブラゼミ沸点のごと鳴きおれど耳は従い山静かなり
先駆けていけしゃあしゃあとクマゼミは何時の頃から当地の主役
フイールド駐車場のキバナコスモスが満開なので立ち寄ってみた。その中に一株だけシロツメクサの花に似た開花株がある。葉は紛れもなく黄花コスモスだ。いわゆる「おしべもめしべも花びらになった」類なのだろうが初めて見た。
淡いクリーム色で、園芸植物として鑑賞にたえる品質でもないかもしれないが、よく見ると地味ながら品位のある花であった。蕾はどんなだろうと手に取ってガッカリ。当たり前だが「そのまま小さくした」だけなのである。小生に命名権があるから「八重咲き黄花秋桜 」と言ってみたが、名前負けだ。
そこで素朴な疑問、種子が出来ないから一代限りか…。培養繁殖させるほどの価値も無いだろうし、でもひょっとして創薬に使えるかもと妄想は膨らむ・・・。
巡回でひょうたん池に立ち寄った。羽ばたき音をさせ大型トンボがとどまっている。産卵しそうなので顔をシマダラカに喰われながら、潰す動作も出来ず待ってたら産卵を開始してくれた。
サラサヤンマと思ったのだが胴体がスマートだ。翅は着色しているし全体に青みがある。図鑑対照で前胸の紋様からルリボシヤンマ ではないかと思ったのだが「ヤンマ科」には良く見る特徴だ。
眺めていた時の印象では腹部末端の黄色の環状色の幅が広いようで目立った。この特徴で図鑑対照して似たトンボは「ヤブヤンマ」に思え、生息しているから「そうかも…」。でも側面の感じが異なる。
満水位から10㎝程水位が下がり、下がった部分の湿泥に産卵している。翅の羽ばたき音が大きかったが、翅縁の疲労によるものだろうか…。トンボの種類も数も減ってきた。トンボ類にとっては晩秋の気配である。
漏水防止策としてベントナイト散布したひょうたん池は減水もせず 水位を保ったままだ。周囲の雨水だけでひと夏を越した事はヒョウタンの、いいえ驚嘆の結果である。
久しぶりに水見回りに行き、望ましくない水生植物を見ることになった。何年か水涸れで姿を見なかったミズキンバイである。環境省の絶滅危惧種Ⅱ類との植物だが、当地の在来種ではない。
持ち込まれ生育は容認したのだが、あまりにも傍若無人、他を席巻する草勢に環境破壊植物と判断せざるを得ず、除草したつもりだった。おそらく種子が残っていて発芽したのと思われるが、小さな閉鎖水域には無用というより厄介な相手である。
この強い繁殖力を持つ植物が絶滅危惧種とは信じられず、小生としては植物そのものより「生息環境」が絶滅の瀬戸際と考えるほうが正しいと思っている。「絶滅危惧種」への個別最適化より、生息環境の全体最適化を考える事が正しいのではないか…なあ。
8月中は水辺で造成、9月は刈り払い作業が続く。郷里にいた頃、農作物の収穫があると「芋ばっかり」とか「カボチャばっかり」とかの食べ物が続いた時がある。「ばっかり食」と言い、今では考えられない食形態だ。
それでも、スイカや甜瓜、プリンスメロン、トウモロコシなどの収穫期は好きなだけ喰って遊んでいたから、今となってみれば「うらやましい」豊かさ?だったように思う。
フイールド の作業も一旦始めると一通り終了するまで同じ作業が続くが、これは一段落させるまでの必要なサイクルでもある。短期のサイクルと季節ごとのサイクル、年ごとのサイクルが組み合ってくるが、予定を立てなくてもフイールドの様子で判断する。
今日の刈り払いは、フユイチゴ群落のある疎林を行った。ヤブマオなどは腰の高さまで伸びているが、一頃よりずいぶん草勢が弱まった。地表面から15㎝程の高さで刈り払うのだが、これはフユイチゴを刈り残すためだ。これで初冬にはフユイチゴで満たされるだろう。
カルガモや九個の卵減らしつつ今日は草折れ巣も形無し
空梅雨にモリアオガエル哀れかな卵塊乾きハエ集りおる
伸びぬまま翅乾きおり羽化トンボ飛ぶ事も無く餌摂る事も無し
ハシブトは合唱止まぬ畦縁でまたアオガエル掘って飛び立つ
タラノキと山ウドが開花した。これでようやく採種できそうである。
タラノキは十年前に1本だけ見つけ「繁殖用母樹」の看板とロープを廻らし保護し、数年がかりで開花させた。その後、徐竹地など日当たりの良くなったフイールドに多くの幼樹が見られるようになったのだが、背が伸び容易に確認できるようになった頃から荒らされるようになって枯れ死する樹も出、繁殖用母樹まで採取される始末になって、それ以後は秋の刈り払い時に刈りはらってきた。
そうとは言え、昆虫に花粉を、小鳥に種を提供できる樹種に変わりなく、拠点に10本ほど移植して最初の開花である。ここも荒らされるのであるが開花結実株を絶やす訳にもいかない。
ヤマウドも同じような憂目にあっており、拠点に5本ほど移植したのが開花した。山ウドはタラノキほど目立たないけれど、以前会った 山荒氏は「この頃は減りましたよ」とかいいながら小指ほどの新芽を採りつくす感じで採取していた。「何処も同じ山荒氏」である。
ホームセンターで購入する鎌などの柄は洋材の 柔いものが多く造林鎌などの使用環境が厳しいものは首のところで折れてしまう事が多い。
この造林鎌も二度目の修理になった。析損部を切断し鎌から木部を外し柄に中子を入れる切込みと口金の大きさを合わせ目釘穴を開ける。
先日、中子を入れる切込みを作るときに鋸で指の先端を切ってしまったから、今回は鎌の刃にガムテープを巻き安全対策とした。中子を入れ込む作業の時、口金で止める直前まで刃がついているので切り傷を作るのは容易なのだ。
いつもより慎重に作業を進め、目釘穴もきちんと合ってめでたく完成する。柄は最初のころよりずいぶん短くなってしまったが、足元を刈る程度なら快適に作業ができると言うものである。