昨日、ラジオのある番組で、鈴木史朗アナウンサーが「シャルメーヌ」(Charmaine)を紹介し「流れ落ちるような弦の響きをお聴きください」と話していた。
これはサイレント映画「栄光何するものぞ」のために作られた古い曲で、マントヴァーニ楽団の演奏により大ヒットした。もう50年以上も前のことだ。彼のコンサートでは、必ずオープニングに使われる「楽団テーマ」曲でもある。
この曲をはじめとして「グリーンスリーブス」「孤独なバレリーナ」「ラ・ロンド(輪舞)」「ワイオミング」などのヒット曲を網羅した、マントヴァーニの最高傑作「ワルツ・アンコール」(Waltz Encores 1958)が、このほどVocalion社(英国)からCDで再リリースされた。
早速聴いてみると、往年の「カスケーディング・ストリングス」(Cascading Strings)が、鮮やかに蘇ってくる。部屋中が甘美でノスタルジックな響きに満たされた。
「エレベータ・ミュージック」とか「歯科医院の音楽」と毛嫌いをする向きもあるが、実はクラシック音楽に根ざした、かなり質の高い音楽なのである。
ぜひ、多くの方々に聴いていただきたいアルバムだ。