マスコミの”矜持”が問われるような番組が放送された。
フジテレビ系列のニュース番組に麻生首相が生出演したのだ。現役総理が生放送のニュース番組に登場するというのは、まさに”未曾有”のことだ。
予想していたとおり、番組は麻生首相のPRに終始した。イヤな質問もされず、本人はご機嫌なようだったが、やはり落とし穴はあった。映像のインパクトと言うべきか、視聴者は、麻生首相がいかに世間知らずの浅薄な男かが分かってしまったようだ。
一段高めの目線で、分かり切ったことを説明する無能な男、というのが、おおかたの印象だったろう。典型的なオーナー会社の2代目社長なのだ。会社では、下僕のごとく社員を使い捨て、首相になってからは、霞ヶ関のエリート官僚を好きなだけ「使いこなし」たつもりだろうが、その傲岸不遜さを視聴者が見逃すはずもない。
漢字が読めない点について、原稿を読むとき、老眼鏡を使わないからだと言い訳をした。だが、こんなことを信じる人がどれだけいるというのか?
学習院時代は、ヨット部に所属していたようだが、オリンピックに出場したクレー射撃といい、どちらも「カネで勝負」するスポーツだ。
学習院大学の悪口を言うつもりはないが、一般入試で入学した学生にとっては、「皇族+ブルジョアジー」の生え抜きが跋扈しているのだから、極めて居心地の悪いところに違いない。
フジテレビ系列は、横田めぐみさんの娘(ヘギョンちゃん)のインタビューでも物議を醸したが、今回も同じようなことをしてしまった。こんなバカな麻生を盛り立てても、もはや時を失したということが分からないのだろうか?