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下戸の語源・由来について考える

2009-08-02 09:48:13 | 雑学・豆知識・うんちく・小ネタ

下戸とは、酒が飲めない人。下戸は、律令制※で「大戸・上戸・中戸・下戸」と呼ばれる四等戸の最下級である。

Photo_4」は課税などの最小単位で、家族の人数や資産によって四等戸が決められていた。

婚礼時の酒の量が。上戸は八瓶(樽)、下戸は二瓶(樽)であったことから、酒が飲めない人を「下戸」と呼ぶようになり、酒をよく飲む人を「上戸」と呼ぶようになった。

全国の人民は戸に編成され、5戸は保(ほ)を結んで治安、納税上の連帯責任を負った。8世紀の戸籍によれば、1戸の平均は25人前後で、まれに100人を超える戸も存在する。戸籍は6年に一度つくられ、人民の身分の証明となり、また班田の台帳ともなる。さらに毎年計帳がつくられ、これに基づいて徴税が行われた。農民からの徴発物のうち、田地に課せられる祖は、稲をもって納められ、地方国衙(こくが:本来は、国府(こくふ)の正庁を中心とした官衙群(建物)をさす。転じて、国司(こくし)・在庁官人(ざいちょうかんじん)らの勤務する機関を総称する。)にとどめられてその財源となった。

※律令制とは、中国を中心とする東アジア世界で行われた政治制度。律は刑法令はそれ以外の行政上必要な諸法規の集成で、この法体系を機軸に国家の諸制度が整えられ、政治支配の体制が形成されたので、その体制を律令制とよぶ。中国では南北朝以後清(しん)朝に至るまで歴代王朝が律令をもったが、日本では古代において、中国から継承したこの法体系が政治支配の基本として独自の役割を担ったので、7世紀後半から10世紀ごろまでを、とくに律令制の時代、もしくは律令時代と呼んでいる。

Photo_2 権力集中化への動きは645(大化1)の大化の改新からみられるが、701Photo(大宝1)に大宝(たいほう)律令が時の右大臣藤原不比等(ふじわらのふひと) 等により制定施行されると、八省を中心とする中央官制も整い、日本の律令制はほぼそPhoto_3の完成をみた。その後710年(和銅3)に藤原京から平城京 に遷都された

また、日本の「上戸」や「下戸」のように、貧富の差から飲酒量を喩(たと)えた言葉は中国にもあり、「大戸」や「小戸」と呼ばれている。

そのほかに下戸、上戸の由来は中国4千年、秦の始皇帝(在位紀元前246年~前210年)にPhoto_5 遡るとする説もあります。

元来は秦王として紀元前246年に即位した。紀元前221年には史上初めて中国を統一し、中国史上はじめて皇帝を称した。

始皇帝は、それまでばらばらだった文字の統一、あるいは車軸の幅の統一などを行っています。

 始皇帝のもう一つの大事業が万里の長城です。大変な作業で何百万もの労働者が投入されましたが、この時、厳しい労働に耐える者たちに褒美を与えました。

 2 満州の荒野を吹き抜ける風は冷たいですから、長城の上で日干し煉瓦を積み上げる労働者には、体を温めるために酒を与えました。上戸とは長城の上のことで、ここから転じて上戸は酒飲みの意味となりました。

 下戸は長城の下のことです。煉瓦運びをする労働者は長城に烈風を遮られて寒さは防げるものの、重い煉瓦運びで体力を消耗します。このため始皇帝は酒の代わりにエネルギー源となる饅頭(まんとう)を与えるよう命じたのです。

 この時代の饅頭は甘くはありませんでしたが、後年下戸は酒の代わりに饅頭を与えられた者をさし、そこから転じて酒の飲めぬ甘党の人の意味になりました。

おまけの雑学

最近では、生まれつきお酒が飲めない遺伝的体質のことを「下戸」、及びその遺伝子を「下戸遺伝子」と呼ぶ。

 「下戸遺伝子」とは、アセトアルデヒド脱水酵素AA型のこと言い、モンゴロイドにのみに数パーセント存在する。

また、下戸遺伝子は早く酔うことによってアルコール依存症を抑制することからアルコール依存症抑制遺伝子とも呼ばれている。

アセトアルデヒド脱水素酵素の分類

AA(お酒が飲めない「下戸タイプ」):モンゴロイドにのみ5%程度存在する。

AG(お酒に弱い、あえて言えば「上戸タイプ」):モンゴロイドにのみ45%程度存在する。

GG型(お酒に強い、あえて言えば「酒豪タイプ」):ネグロイド(黒人)・コーカソイド(白人)・オーストらロイド(オーストラリア原住民等)は全てこのタイプ。モンゴロイドでは50%程度存在する。

なお、人類の元々の遺伝的タイプはGG型であり、AA型及びAG型は突然変異によるハプロタイプ(生物の単一の染色体上の遺伝的な並び「DNA配列」のこと。)である。

モンゴロイドMongoloid

東アジア・東南アジア・南北アメリカ大陸・太平洋諸島及びアフリカ近辺のマダガスカル島にも広く分布する人種群。地球上の全人口の約3分の1がこれに属する。

したっけ。

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