「あじさい」は古く「あづさヰ」であった。「あじさい」の名は真青な花が集って咲く姿から、集めるの「あづ」に真青を意味する「さあい(真藍)」の「アヅサアイ(集真藍)」が転訛して「アジサイ」となったと云われています。
また漢字表記に用いられる。「紫陽花」は、中国の招賢寺という寺にあった名の知れぬ山樹に咲く花で、色は紫、芳香を放つ仙界の麗花(ライラックか)であった。唐の詩人・白居易(字(あざな)は白楽天)が「紫陽花」と名付けたもので、日本のアジサイとは異なる花である。
「紫陽花」は平安時代の学者・源順(みなもとのしたごう)がこの漢字をあてはめたことから誤って広まったといわれている。日本の古い文献「万葉集」 (600年位~759年の歌を収載)”には、2首詠われており“アジサイ(味狭藍/安治佐為)”と表記されています。
言問わぬ木すら安知佐為諸弟等が練の村戸にあざむかえけり
大伴家持
『読み』こととわぬ きすらあじさい もろとらが ねりのむらとに あざむかえけり
『歌意』物を言わない木にさえも、アジサイの色のように移ろいやすいものがあります。ましてや、手管に長けた諸弟の言うことに、私は簡単に騙されてしまいました。
味狭藍の八重咲くごとく弥(や)つ代にをいませ我が背子見つつ偲はむ
この一首は、左大臣(橘 諸兄)の、味狭藍(あぢさゐ)の花に寄せて詠みたまへる。とあります。
『歌意』紫陽花の花が八重に咲くように、いついつまでも栄えてください。あなた様を見仰ぎつつお慕いいたします。
紫、ピンク、青、白などいろいろあり。花の色は土が酸性かアルカリ性かによっても変わるといわれています。具体的には、酸性土壌では、 青色が強く、アルカリ性土壌では赤色が強くなるらしいですよ。
また、花の色は、土によるのではなく遺伝的に決まっている、という説もあります。
紫陽花は花弁(正しくはガク片)が4枚、4=死という事で、縁起が悪いとされ寺社で咲き続けていたとも言われている。現に紫陽花の名所と言われるところには、寺社が非常に多いことも事実です。
したっけ。