年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

空樽・明樽・キッコ-マン80年史から

2022年01月12日 | 宅老のグチ
今は醤油の取引で樽の容器は消えてしまったと感じる。まだ仕込みのための樽は少しあるようだが、大きな樽を作る職人が消えつつある。ネットの記事から全国で酒や醤油の仕込みを樽でおこなう記事が出る。稀なイベントになってしまった。できた真新しい木の樽は香は良いが古い木の樽にしみ込んだ麹はどうなるのだろうか。醤油や酒の貯蔵されている倉の外壁はくすんでいて、麹の影響のようだ。

桶と樽 -脇役の日本史-小泉 和子編
キッコーマン株式会社八十年史 キッコーマン株式会社編集
 野田で郷土資料館の人が樽のことを知っている人が亡くなったという。全国的に樽職人は液体を収容する容器から、音楽等の道具とかで細々と生きている。そのうち専門の学校を作らないと伝承できない気がする。酒工場ではステンレスの容器で、温度管理され雑菌も空調で制御される。この技術は半導体のクリ-ンル-ムの技術を使っている。麹菌の邪魔する菌をフィルタ-で除去しているようだ。コロナでウィルス除去が進めば、漬物業でも使うことが普通となる。恐ろしい。

 キッコ-マンの80年史から、戦前の労働争議が樽職人の問題から始まっていることを知る。樽から瓶へ向かう過渡期で、旧習から利権を主張する労働者派遣業と経営者の合理化策の対立だったことを知る。


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