毎年12月になると定置網にもカタクチイワシやウルメイワシの稚魚であるシラスが入り、網を絞っていくと水面が一面シラスに覆われる。水揚げする程は獲れないので、自分達で食べる分だけでもと網目の細かいタモ網で掬い取っている。今日は持ち帰ったシラスにゴミが混ざってないかチェックをしていると少し大きめの個体が混ざっていて取り除く。カタクチイワシかと思うが、よく見ると体の中央部に銀色帯が通っている。調べてみるとタイワンアイノコイワシと思われる。今までにも定置網で獲れてはいたが体表が弱いのかボロボロの状態で見つかる事が殆どである。今回は網を絞り上げる前に他の大きな魚に揉まれずに掬った事や、体の周りがシラスで覆われ、それがクッションとなり傷付く事なく綺麗な状態が維持されたと思われる。綺麗な状態なので折角だから標本用に確保する。
生シラス