お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

夜間採集でモヨウフグ属幼魚にスジイシモチ属幼魚

2024年06月15日 | 採集
 今回の夜間採集で採集した残り2種の幼魚。先ずはフグ科の幼魚。腹部に小白点が散在しておりモヨウフグ属の幼魚と思われるが見た目だけで何の根拠もなく定かではない。この辺でよく見るサザナミフグかとも思うが体色が黒くなくグレーっぽく、今まで見たのとは違う感じもする。昔なら家の水槽で飼育して成長過程を見ながら種を突き止めたいところではあるが今は水槽も構えてなく諦める。また、小さな幼魚が群れており採集。現場では暗いし小さ過ぎるので種がわからず、その中から1個体だけ持ち帰る。水槽に入れて撮影。その撮った写真をパソコンで拡大してみるとテンジクダイ科の幼魚と言うか稚魚である。体側に3本の太い縦帯があり沢山いたので最初見た時は近辺でよく見るオオスジイシモチかと思う。ところが特徴の尾柄部に黒色斑が確認出来ない。稚魚の時にはまだ黒色斑が無いのかと思い稚魚図鑑で調べるとこの個体よりも小さな時期から既に黒色斑があるではないか。オオスジイシモチではないのなら何かと調べるとこのまま成長するのであればミスジテンジクダイのライン型が一番近い気がする。だが、全長で10ミリ程の稚魚である。今後成長に伴いまだまだ変化して行きそうな気がするので種は不明で終了となる。やはり小さな稚魚幼魚は直ぐには種がわからず面白い。
モヨウフグ属幼魚?



ミスジテンジクダイ(ライン型)幼魚?
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夜間採集でオニカマス幼魚だろうか?

2024年06月15日 | 採集
 今日は土曜日で夜間採集の日。だが、今年の夜間採集は本当に収穫が無く、毎回ワクワク感がゼロ状態。それでも一応見に行く。港に着き水面を覗くと早速ロープに寄り添う細長い魚を発見。見覚えのある魚で採集。見るとオニカマスの幼魚である。オニカマスの幼魚を採集するのは久し振りである。だが、今までなら迷わずオニカマスと即座に同定していたものの、最近の定置網ではオニカマスの成魚は獲れず、毎年獲れるのは近似種のヤシャカマスばかりである。ヤシャカマスの幼魚は今までに写真やネットですら見た事がなくその容姿はわからない。両種は非常に良く似ているため幼魚も似ているものと思われる。普通に考えれば定置網で獲れているのがヤシャカマスなのでこの幼魚もヤシャカマスの幼魚の可能性がある。ところがヤシャカマスは今までに大きな成魚しか獲れていないので黒潮によって運ばれて来た個体と思われ、この地で再生産しているとは考えにくい。という事でヤシャカマスではなくオニカマスの幼魚と思われる。一応魚ボラの標本用に確保したのでDNA解析をすれば種は判明すると思われる。今回はその他、モヨウフグ属幼魚、スジイシモチ属の幼魚など種を特定出来ない幼魚ばかりとなり、最近の夜間採集では面白い日となる。

オニカマス?幼魚

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