花もいいけれど、苔も好き。
写真に撮るには花の方が映えますが、ひっそり生えている苔を見ると清清しく、
そして、小さい花(朔)が伸びているのを見ると、いとおしくなります。
京都の苔寺(西芳寺)へは6月に行く予定ですが、その前に近江の苔寺と
よばれる兵主大社の平安の庭を見に行きました。
林の中を歩いているような感じから、「庭園」に変わりました。
石の道案内がいい雰囲気です。
ひとっこ一人居ません。
時折聞こえる鳥の声に驚き、足元にヘビがいないだろうか?
びくびくしながら歩き、シャッターをきります。
手入れは、あまりされてないような雰囲気です。
この神社を知ったのは、旅行会社からの日帰りバスツアーの案内でした。
そのツアー、もう1箇所、手入れされたサツキの庭園も拝観します。
バスツアーの人達、この庭を見てどう言うだろう?
一緒に参加して、その人達の反応を見てみたい。
先に、この庭園を見た方がいいでしょう。
「心」に形どられた園池がある池泉(ちせん)回遊式庭園。
鎌倉時代の様式を残す庭園として、昭和28年に国の名勝に指定された。
島の上に赤い祠が祭られている。
最近の発掘調査で、平安時代の護岸が発見され、平安時代後期以前に
さかのぼる庭園のようです。
現在の庭園は、作庭当時の南半分を残すのみ。
園池に水を引く導水路のようだが、流れる水は汚い。
石は、平良山地から産する「守山石」が使われている。
平安時代は、水の流れを利用して祭祀が行われていたようで、
こういう神社庭園は、全国でも数少ないらしい。
もっとゆっくり見たかったが、ダンナを待たせているし、
私の他、誰一人庭を見に来る人はいない。
そろそろ潮時かな・・・と、庭園を後にする。
初めに渡った橋の下は、舟入水路だった。
1642年、現在の本殿改築の際、建築資材の運搬用に掘られた人口水路で、
用水路を通り、野田沼内湖や琵琶湖に通じていた。
祭祀が行われていた、人っ子一人居ない・・・それらから神秘的な印象を受け、
実に興味深い庭園だった。
普段見ている銀閣寺や天龍寺の庭園など、よく手入れされた京都の名庭園とは違い、
ここの自然に任せたような庭園に、最初は戸惑いを覚えたが、さすが、国の名勝、
じつに見ごたえのある庭だった。
ダンナが言うには、私が庭園に入った後も何組か拝観に来ていたが、
誰も庭園に行こうとはしなかった・・・らしい。
もったいない話だ。
紅葉の名所でもあるらしい。
その頃、又、比叡山とセットで訪れてみたいと思った。
今度は、ダンナも一緒に見てもらわなきゃ。
帰りは、瀬田東JCから京滋バイパスに入り、最近全開通した「第二京阪道路」で
近畿道へ抜けて帰る事にした。
この経路では、名神を利用するより300円ほど高くつくが、我が家には早く帰れる。
今後も、名神で東へ向かう時には、この第二京阪を利用するだろう。
琵琶湖への日帰り旅行は、これで終わりです。