プランでは部屋食確約だったが、部屋食は好きじゃないので、レストランに変えてもらった。
「失礼します」と、何度も仲居さんが料理を運んでくるのは遠慮したいし、
朝、布団をあげたホコリが舞う部屋で食事はしたくない。
それに、湯村温泉の朝野家でも書いたが、仲居さんにチップをどうしよう?と、迷うのも嫌。
小さい子供連れなら部屋食の方が、回りに気兼ねなく食事が出来るので、いいかもしれないが。
会場食には、ちょっとした楽しみもある。
それは、他にどんな客がいるのか、ウォッチしながら食べるのも、会話の少なくなった夫婦にはいい。
朝・夕共にレストラン葵苔(あおいごけ)で。
まずは前菜。
丁寧に調理されたものが並ぶ。
左、器の中にはなまこの酢の物。
番茶にくぐらせて柔らかくしたと、お品書きにある。
ニシンや棒鱈を煮る時も番茶を使うのだが、なまこにも・・・。
ふ~ん、番茶は、和食の縁の下の力持ち。
これがおいしかった~、雪花菜(きらず)。
先代が特に愛した料理とか。
タコ、椎茸、蓮根などにまぶしてあるのは、おから?
ほんのり甘く爽やかな逸品。
造りは、にし貝、アジ、カンパチ、マグロ、鯛。
マグロ、鯛、カンパチは、どこでも夕食に出るが、にし貝は珍しい。
海老真薯のカブすり流し。
黒いのはキクラゲ。
淡いカブのすり流し、味もよかった。
煮物には珍しい魚、マハタの煮つけ。
宿での煮物は、ほとんどが野菜だけど、これは魚の旨味が野菜にしみこんでおいしい。
それに、コラーゲンたっぷり。
右、サワラの柚庵焼き。
左は鯛の皮のぬた和え。
鯛の皮をぬた和えにするなんて、珍しい。
和牛ロースのすき焼き。
アナゴに乾燥湯葉の衣を付け天婦羅に。
アナゴはしっとり、湯葉はさくさく。
口の中で2度の味わい、実においしい。
もう少し食べたい~。
ご飯は鯛めし。
愛媛には3種類の鯛めしがあり、これは旧北条の名物、塩味の炊き込みご飯。
丁度良い味でおいしかった。
他に生の鯛を使った南予風鯛めし、醤油味の炊き込みごはんがあるとの事。
お品書きには、一つ一つの素材や、説明など詳しく書かれていて、興味深く見ながらの食事。
料理長は、まだお若い藤久尚樹氏。
どんな褒め言葉がふさわしいんだろうか?
是非、もう一度食べたい、そんな料理でした。
道後温泉には設備の整った大きな旅館が何軒もあります。
料理で選ぶならふなやさんで間違いがないような気がします。
とは言え、道後の他の宿を知ってる訳ではないので、いい加減に読んで下さい。
そうそう、ふなやさん、フレンチも定評があるようです。
7:00から食べられる朝食です。
ごちそうさまでした。