トイレと鉄道という題名にウンコと戦ったもうひとつの150年史と言うコピーが付随していた。
列車のトイレがどのような経過を辿って現在に至ったかと言う道筋を詳しく書かれていた。小便に我慢しきれなくなった男性が窓から放尿して莫大な罰金を払わされたり、有名人が駅で小用をすまして列車に乗ろうとして事故死があった。そして列車の運行距離が伸びてきたので便所の必要性が増した。最初は列車から線路上への落とし式だった。それも近年まで使用されていた。
真空式、流水式など狭い場所で理想に徐々に進化させていった。落下式だと線路工夫の方々の健康面に影響があった。更には沿線の人にも多大な迷惑をかけていた。意外だったのはトイレを使うと直径25mぐらいは飛沫が飛ぶと言う事だった。窓側に座っていると大変だったのだ。とにかく現在のようになるまでは大変な努力があったのだ。現在も裏方さんは見えない所で休み無く奮闘している。
この本を読んでいて、ええ、と思った。今から75年ぐらい前の小学生の頃家から4キロほどのところにある山へ友達と行く時線路に耳を当てて列車の振動音を聞いて安全を確認して線路を歩いていた。お便所に耳をくっ付けていたのだ。
20年前にユーロスタでフランスからイギリスへの車中で床がびしょ濡れになっているのに出くわした。洗面所の水が溢れたのかな、と、、、もしかしてトイレの、、と言う体験があった。