図書館の新書コーナーで、図書館にとても相応わしい書名の“初めて書籍を作った男 アルド・マヌーツィオの生涯”を見つけ借り出して読んだ。
グーテンベルクが活字印刷を発明して60年後アルド没年の1515年の書店に列ぶ書籍は彼が考え出した書式で作られた本で21世紀の書籍と変わらなかった。アルドは人文学者だったのですがギリシャ語文法書、ギリシャ哲学者の本の出版を沢山している。本を作るには、まず最初に良い写本を所有者から借りて、そのまま印刷するのではなく、よく写本を吟味校正する事が重要だった。アルドはその才能に長けていた。更に読み易く美しい書体の作成を銅板の有名な作家に依頼して、素晴らしいイタリック書体の活字を作り印刷した。縦15センチの単行本を売出すと高貴な人達が持ち歩き息抜きに読んだらしい。アルドの功績はコンピューター時代の幕開け期のページレイアウトソフトの起動画面にマヌーツィオのポリフルスが表示された。ルネサンス期だったので有名な作家の作品を出版していた。エラスムスの出版もしていた。高校時代に買った岩波文庫の痴愚神礼讃があったのを思い出したが処分していた。兎に角人物の名前がごちゃ混ぜになった。でも興味を煽る本だった。