“MAO The Unknown Story"を一年近く前に読んだ。
800ページにも及ぶ大作で何ヶ月もかかった。
著者はJung Chang & Jon Holliday という二人だった。
この二人の経歴のど一切知らなかった。
何百人もの当事者にインタビュー(電話)して纏め上げた労作だった。
私には今の中国を知るには毛沢東についての本を読んでみるのが一番で、それにはエドガースノーの“中国の赤い星”があるぐらいの知識しかなかった。
偶々ミステリー小説を探しにいった本屋さんで、ふと手に取ったのが“MAO"だった。
しかし余りにも分厚い本だったので、買って少しの間は打っちゃっていたのだが読み出してみると段々面白くなって来て、投げ出すこともなく何とか読みおえた。
日本語だと読み飛ばしてしまうのだけれど、分からない単語の続出する英語だからかえってじっくりと読み進むことになって、より深く考えながら読めたような気がした。
すると次々と興味がわいて来て産経新聞特別取材班の“毛沢東秘録”を読み、トウ小平自伝(娘さんが書いた)、そして揚中美著“胡錦涛”を読み高文謙著“周恩来秘録”を読んだ。
今は毛利和子、増田弘監訳の“周恩来 キッシンジャー 機密会談録”を読んでいる。
これだけ現代中国の人たちの本を読んでみて、一つの国が出来上がって行く過程の凄まじさ、毛沢東のカリスマ性の異様な不思議さ、周恩来の毛沢東への忠誠心など理解を超えたことだらけの現実世界があった、というべきか、それとも、現在もなお続いているというべきか、判断出来ない。
ニクソン訪中前のキッシンジャーと周恩来の機密会談録はアメリカのベトナム撤退問題から台湾問題、朝鮮半島問題、日本に関する問題など広範囲に渡って話し合っている。
コミュニケを作成発表する為の作業なのだろうが、いかにも外交のベテラン同士らしい会話は無駄のない、そして的をいたもので読んでいて引き込まれる。
日本の事を話し合っているなかで、日本の膨張、ということが幾度か出て来る。
それは日本の軍隊が、アメリカが撤退した後の台湾や韓国に進出して来るのではないか、と警戒して、そのようなことが出来ないようにアメリカに釘をさす話のなかで“膨張”という言葉が出て来ていた。このような周恩来の発言を見ると、中国が日本へ戦争の事で厳しくいうのも理解出来る、と思った。
日本の中国進出と戦った毛沢東や周恩来の世代の人には日本軍の事が頭に焼き付いていたのだろう。
一番興味があったことは、毛沢東と周恩來の関係だ。
権力という蛮刀を臆せず振り回せる人とその蛮勇のない人の差だったのだろうか。
一番知りたいことだけれどそれは無理なことだ。
800ページにも及ぶ大作で何ヶ月もかかった。
著者はJung Chang & Jon Holliday という二人だった。
この二人の経歴のど一切知らなかった。
何百人もの当事者にインタビュー(電話)して纏め上げた労作だった。
私には今の中国を知るには毛沢東についての本を読んでみるのが一番で、それにはエドガースノーの“中国の赤い星”があるぐらいの知識しかなかった。
偶々ミステリー小説を探しにいった本屋さんで、ふと手に取ったのが“MAO"だった。
しかし余りにも分厚い本だったので、買って少しの間は打っちゃっていたのだが読み出してみると段々面白くなって来て、投げ出すこともなく何とか読みおえた。
日本語だと読み飛ばしてしまうのだけれど、分からない単語の続出する英語だからかえってじっくりと読み進むことになって、より深く考えながら読めたような気がした。
すると次々と興味がわいて来て産経新聞特別取材班の“毛沢東秘録”を読み、トウ小平自伝(娘さんが書いた)、そして揚中美著“胡錦涛”を読み高文謙著“周恩来秘録”を読んだ。
今は毛利和子、増田弘監訳の“周恩来 キッシンジャー 機密会談録”を読んでいる。
これだけ現代中国の人たちの本を読んでみて、一つの国が出来上がって行く過程の凄まじさ、毛沢東のカリスマ性の異様な不思議さ、周恩来の毛沢東への忠誠心など理解を超えたことだらけの現実世界があった、というべきか、それとも、現在もなお続いているというべきか、判断出来ない。
ニクソン訪中前のキッシンジャーと周恩来の機密会談録はアメリカのベトナム撤退問題から台湾問題、朝鮮半島問題、日本に関する問題など広範囲に渡って話し合っている。
コミュニケを作成発表する為の作業なのだろうが、いかにも外交のベテラン同士らしい会話は無駄のない、そして的をいたもので読んでいて引き込まれる。
日本の事を話し合っているなかで、日本の膨張、ということが幾度か出て来る。
それは日本の軍隊が、アメリカが撤退した後の台湾や韓国に進出して来るのではないか、と警戒して、そのようなことが出来ないようにアメリカに釘をさす話のなかで“膨張”という言葉が出て来ていた。このような周恩来の発言を見ると、中国が日本へ戦争の事で厳しくいうのも理解出来る、と思った。
日本の中国進出と戦った毛沢東や周恩来の世代の人には日本軍の事が頭に焼き付いていたのだろう。
一番興味があったことは、毛沢東と周恩來の関係だ。
権力という蛮刀を臆せず振り回せる人とその蛮勇のない人の差だったのだろうか。
一番知りたいことだけれどそれは無理なことだ。