鴨長明の方丈記は50年あまり前の高校時代の国乙の時間に習った。
書き出しの文章は何故か記憶に残っていて口ずさむことができる。
当時は何気なく音読して解ったような気になって、時間の流れや人生のありようを深く考えることもなかった。
しかし人生の晩年期に入った今はしみじみと長明の言葉をかみしめている。
上記の写真の文章の中に”長くとも四十に足らぬほどにて死なんこそ、めやすかるべけれ”とあるくだりを読んで、中学生の時に人生四十年あれば十分だと考えていた自分を思い出した。
人生はもう少しすればその二倍を過ごすことになろうとしている。