1500年から2000年までの500年間の世界の文明の変遷を書いていた。いつも疑問に思っていた西洋と東洋の文明の格差がどうして生じたのか、と言ったことがわかったような気がした。
世界一の文明を作り出していたは中国は惰眠を貪り、西洋はその間にひたすら文明を育み、帝国の拡張を続けて東洋を踏み越えていった。ところが東洋の島国日本が清国とロシアに勝利して西洋に伍した。そして20世紀に入って第一次、第二次世界大戦を経て現在大国に返り咲いた中国とアメリカが世界を二分したかのように対立している。更には得体の知れない新型コロナウイルスの蔓延で世界が混乱している。偉い人が書いた本は面白くて、フムフムと関心はさせられるのだが、人生と同じように、結論は出ない。時々刻々飛び去っていく時空を進む列車に乗って駅名知らずの目的地を目指しているような気がする。