ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

娘よ(21)

2013-11-09 22:57:21 | 生き方
前のけいれんが起きてから3週間。
やはりけいれんさえ起きなければ、次第に娘の状態はよくなってきていることを実感する。

一昨日は、思いがけない見舞客の訪問に、娘は号泣した。
3月までの勤務先の、元同僚や元上司が来てくれたのだ。
同僚だった女性は、今は東京住まいである。
上司だった男性は、今は、60kmほど離れた遠い市の勤務である。
それが、平日の夜に、わざわざ2人一緒に来てくれたのだ。
娘は、信じられず、大粒の涙をこぼしていた。
それなのに、性格上なのか脳炎ゆえなのか、ずいぶん失礼な冗談まで口にしていたのは、さすがわが娘であった。

昨夜になっても、前日のその二人の来訪を覚えていた。
覚えていただけではない。
その2人と会ったことで、別な同僚とも会いたくなったようだった。
その職場で最も同じ時間を過ごし、気も合っていた元同僚の女性Mさんに、とても会いたい、と言い出した。

今の娘の状態なら、おかしなことは口走らないだろうと思い、願いをかなえてあげようと思った。
私の携帯電話を貸してあげると、ベッド上からその人に電話したのだった。
電話の向こうから懐かしい声が聞こえると、娘は、相手を通称で呼びながら、泣き出した。
すごく会いたいこと、いつでもいいから、来てほしいことなどを泣きながら、訴えていた。
実は、今まで3回も見舞いに来てもらっているのだけれど、それは、娘の記憶には残っていないのだ。
「行くよ。何かほしいものない。」とでも聞かれたのか、泣きながらも、親しさのゆえから、「○○屋のおせんべい食べたい。買って来て。」などとねだっている娘には、笑い泣きしてしまった。

今日は、そのMさんも来てくれたとのこと。
最初は泣いてばっかりいて、話にならなかったことや、好きな飲み物やリクエストした○○屋のせんべいをなどを持って来てくれたことなどを教えてくれた。

今週は、来てくれた人のことをよく覚えていた。
よくなってきたから、看護師さんの名前も覚えられるようになってきたんだよ、と娘は自ら口にしている。

トイレまで立って歩く姿も、週の初めには覚束なかったが、それに比べ今はしっかりしてきている。
ただし、なぜか、ノートへの書き付けが、ページを飛ばしてしまったり、同じことを違うノートに書いたりするような混乱もまだあるのだが…。

それでも、ここ2,3日は、本来の彼女に近い姿が見られてうれしい。
このままけいれんが起こらずに、右上がりの快復に向かってほしいものだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする