4年前に亡くなった義兄は大変な読書家だった。
あまりにもたくさんあったので、地元の図書館に連絡して、必要なものだけ引き取ってもらった。
残った中に、こんな1冊があった。
アガサ・クリスティーの名作「そして誰もいなくなった」。
そして昔懐かしい新書版の大きさのこの本。
出版社は早川書房。
ハヤカワ・ポケットミステリー・ブックとして出されていた。
紙質もそんなによくなく、だいぶ茶色くなっていた。
本の後ろの方を見てみると、義兄の書いた日付があった。
「S45.7.23」
そして、発行されたのが、その年の6月だった。
今から52年も前の本というわけだ。
定価は270円。
安かったなあ。
さて、本書によると、原題は「Ten Little Niggers」というのか。
「そして誰もいなくなった」なんて、しゃれた和名を付けたものだ。
裏表紙の、本書の案内を読むと、最初が「一九✕✕年のある日」で始まる。
われわれの年代では、同年代か近未来を示す年号なのだが、今となっては完全に過去の時代のことになってしまっている。
そんなどうでもいいことに心が動かされながら、本書を読んだ。
孤島に閉じ込められた10人が次々と殺されていく。
そして、本当に誰もいなくなってしまう。
では、犯人は誰?
…最後にその謎が解明されて物語は終わった。
訳の言葉が古いことに、昭和40年代を感じながらも、なるほどミステリーの名著だと思った。
義兄が遺していなければ、読むこともなかっただろう。
その意味で、改めて義兄に感謝したい。
あまりにもたくさんあったので、地元の図書館に連絡して、必要なものだけ引き取ってもらった。
残った中に、こんな1冊があった。
アガサ・クリスティーの名作「そして誰もいなくなった」。
そして昔懐かしい新書版の大きさのこの本。
出版社は早川書房。
ハヤカワ・ポケットミステリー・ブックとして出されていた。
紙質もそんなによくなく、だいぶ茶色くなっていた。
本の後ろの方を見てみると、義兄の書いた日付があった。
「S45.7.23」
そして、発行されたのが、その年の6月だった。
今から52年も前の本というわけだ。
定価は270円。
安かったなあ。
さて、本書によると、原題は「Ten Little Niggers」というのか。
「そして誰もいなくなった」なんて、しゃれた和名を付けたものだ。
裏表紙の、本書の案内を読むと、最初が「一九✕✕年のある日」で始まる。
われわれの年代では、同年代か近未来を示す年号なのだが、今となっては完全に過去の時代のことになってしまっている。
そんなどうでもいいことに心が動かされながら、本書を読んだ。
孤島に閉じ込められた10人が次々と殺されていく。
そして、本当に誰もいなくなってしまう。
では、犯人は誰?
…最後にその謎が解明されて物語は終わった。
訳の言葉が古いことに、昭和40年代を感じながらも、なるほどミステリーの名著だと思った。
義兄が遺していなければ、読むこともなかっただろう。
その意味で、改めて義兄に感謝したい。