9月8日、たいない高原マラソン、。
行ってきました。走ってきました。9.3㎞コース。
最長の14.1㎞コースをパスして、9.3㎞にしてよかった、とつくづく思ったよ。
だって、激坂UP&DOWNなんだもん。
今年、一部省略して短くしたとはいえ、再び数年前のコースに戻したこのマラソン。
あの時は、まだ体も元気だったが、本当に走る心が折られた帰路の上りだった。
いくらその部分が削られたとはいえ、残っているコースのUP&DOWNもハンパなかった…!
だから、後半を少し省略した9.3㎞コースにしたのだが、厳しいコースであることだけは確か。
今回は、体調を考え、遠慮なく歩こう、と決意した。
さて、車で会場まで行くと、駐車場手前で渋滞。
でも、少しずつ進んでいたから、渋滞ストレスはなし。
入口で誘導していたのは、知っている方。
数年前には、NHK-BS「こころ旅」にも出ていたっけなあ。
あれから10年。低学年だった娘さんもそろそろ高校終わりじゃないかな…。
…なんて、緊張感全くなしで、車を止めてスタート会場まで歩く。
控え室の場となっているのは、スキー場のロッジ。
ここで、上着をランニング用のTシャツに着替えた。
普通どの大会でもアルビユニで走るのだが、この大会だけは、このTシャツで走る。
なぜかというと、勤務先がここの地元にあったから。
そこで、運動会などで職員みんなでこのTシャツを着てがんばった思い出がある。
様々な思い出を残してくれた地域だから、感謝の気持ちを込めて、これを着る。
スタート地点はスキー場のロッジ前。
最長の14.1㎞の人たちが9時に出発する。
そこで、去年も会った女性に声をかけていただいた。
去年は、30年前の職場でかかわりのあったその息子さんと久々の再会を果たせたのだが、今年はその彼が不参加。
その代わりに、その母が最長距離を走る。
母は強し、ですな。
もう一人、知らない男性からも声をかけられた。
だが、話を聞くと、彼の別れてしまった奥様と私がかつて職場を同じくしていたから、知っていたのだという。
プライバシーにかかわるから深い話は聞かなかったが、来月の新潟シティマラソンにも出るそうだ。
私と同年配か少し年上だと思われる方であったが、お互いがんばりましょうと言葉を交わしてスタート地点に並んだ。
すぐ後ろの若い女性2人が、「初めてのマラソン大会、ドキドキするね。」と話し合っているのを聞いた。
えっ!?このハードなコースを初マラソンにするの?
「悪いことは言わん。ここを初マラソンにするなんて酷な思いをするばかりだから、やめとき。」と、本当は言いたかったが、さすがに口にはしなかった。
あの2人、その後どうなったかしら…?。
私たちのスタート時間が近づくと雨が降り始めた。
だんだん強くなってきて、スターターの実行委員長さんが「位置について」と言った後、引き金を引いたのだが、カチッと音はしたが号砲は鳴らなかった。
雨で、火薬が濡れてしまい、不発…⤵。
紙雷管を込め直してやり直すと、今度は号砲が轟いた。
さあ、出発だ。
雨に負けるな。
100mほど下ると、そこからあとはずっと上り坂。
スタートでテンションが上がったランナーたちが次々と駆け上がっていく。
私は、自分にブレーキをかける。
1㎞も行かないうちに、歩きを入れることにした。
さあ、遠慮なく歩くぞ!(早すぎるってか!?)
歩いていく私を抜いて行くランナーもいるが、大股で歩いて上る私と、そんなに差がつかない。
私の脚が長いせいだな、フハハハハハ…(と、冗談を言う元気は、この時ならまだあった)。
1㎞を過ぎて、少しだけ坂が緩くなったところもあったが、それは束の間で、また上りになった。
私同様、早くも歩くランナーを見かける。
ようやく2㎞地点近くから下り坂となった。
その始まりからすぐに、最初の給水所もあった。
でもね、下り坂って、スピードが出るんだよ。
給水所で止まる方が難しかったけど、紙コップを1つだけつかんで、スポーツドリンクをひと口だけ含んだのだった。
いやあ、この下り坂、スピードが出る!
わわわわわわ…止まらなーい、足が勝手に動く~!!
だから、最初の1㎞が6分50秒、次の1㎞が6分16秒だったのに、2㎞から3㎞までの1㎞は4分48秒だよ。
スピード出過ぎ。
いや出さざるを得ない下り坂なのだ。
よかった、14.1㎞コースにしないで。
もしそうならこの下り急坂が、帰路には上り急坂の壁になるはずだったからね。
3㎞手前で、道を折れ、緩やかな下り坂を行くことになる。
この辺りでようやく雨が止んだ。
下り急坂でスピードが上がった反動で、このゆるやかな下りはスピードが出ない私。
さっき抜いた何人かに抜かれてしまった。
でも気にしない。
やがて、4㎞の平坦な(に見える)道に出て進んで行くと、前方から先導車が14.1㎞種目の先頭ランナーを誘導して走って来るのが見えた。
彼らは、私の9.3㎞種目より15分早くスタートして走っているランナーたちが、次々とやって来る。
このランナーは、私がこれから上る本格的な急坂を、もう上って下りてきたのだな、と思うとすごいなあと尊敬の念を抱いてしまった。
その後、ぽつりぽつりと反対方向から14.1㎞種目のランナーたちが走って来る。
元気な足取りがうらやましい。
私の経験する過激な上り坂は、これから始まるのに、気持ちはもう疲れてしまっているのだった。
(後編に続く)