四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

伊勢神宮の宝物

2009-09-14 08:51:33 | 生かされて今日
 日本人の原点、伊勢神宮は芭蕉翁も大好きで幾度も参拝されました。ただ翁は墨染めの仏僧の姿なので内宮には近寄れませんでした。江戸時代は異教徒に厳しかったんですね。上野の国立博物館で「伊勢神宮と神々の美術」展がありました。幸いに入場制限もなく割りとゆっくり鑑賞してまいりました。国宝級のお宝が三重県伊勢に行かずして会えますからうれしい企画でした。
「古事記」や「延喜式」、「日本書紀」のホンマモンに会えました。工芸技術の粋を尽くした太刀や鏡、織物などの古神宝、男神像や絵画などまさにニッポンの宝物の陳列でした。20年毎に内宮と神様の使用される生活用品を納める外宮とを造り直す遷宮の伝統により、国の技術レベルが維持継続されたようです。
 神の使われた用品は古神宝と云い、人目に付くのは穢れて恐れ多いので、焼いたり埋めたりしていたそうです。すごーい。
 元寇の際、異国調伏、国家安泰を3度にわたり祈祷された西大寺の高僧・叡尊(えいそん)の小ぶりな伊勢舎利塔や2メートルもあるおもしろい尊顔の神像に釘ずけになりました。元寇は一大国難で仏神混交でもあったんですね。
 上野の山は薄もみじが揺れていました。
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