四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

「原子」を兼題に

2011-06-10 18:50:33 | 生かされて今日
 楷の木俳句の会では最も高点をとった方が次回の「兼題」を出すルールです。今月の兼題(俳句に織り込む言葉)は「原子」、普段馴染まない生々しい言葉で、私は一句ひねるのに苦しみました。柔らかな発想の句友はこんな風でした。

○原子炉の壊れ十薬ほの白し  計枝
○青葉風原子の町に生れけり  利美
  (原子力の町で人間が誕生したと理解するよりも、無人の故郷に薫風が流れ初めると受け止めたほうが悲しみがより強いとちしろ先生が指摘されました。納得です。俳句は良き読み手に恵まれると作者の意を超えて大きな作品に変貌するのです)

○原子炉に穴青田まで息止めろ  佳子
○人智なる原子でなくす故郷や  友子
○かふもりや檻にもどらぬ原子力  駿

いまだご不明の方が9000人近く、山をなす瓦礫に日々合掌しております。
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