『「はい」という返事、「ありがとうございます」という言葉が、いつでも、どこでも、スッと口から出てくるようになれば、信仰者として合格だと思うのです。
どんなときも笑顔を忘れず、大きな声で明るい返事ができると、心がガラリと変わってしまうのです。その心の持ち方が船の舵のような働きをして、幸せなほうへ幸せなほうへと、人を運んでいってくれるのです。
法華経は、この世の中に次々に起こってくるものごとの、いちばんの肝心かなめはなんであるのか、どうしてそういうことが起こってくるのか、その見方の根本を教えてくれて、それにもとづく受け止め方、人とのかかわり方、そして、人間の本当の生き方を教えてくれます。
「こんなすばらしい道を教えていただいて、もう毎日が楽しくて、ありがたくてたまらない」という心になったら、それが成仏だといってもいいと思うのです。
「幸せとは『ありがとう』と言えることだった」と言われた方がおられました。感謝できる心、それが人生のいちばんの宝だといえましょう。』
庭野日敬著『開祖随感』より