『信者さんに心から慕われている支部長さんがおられて、その秘訣をお尋ねすると、「私は『○○さん、おはよう』『○○さん、おはよう』と、一人ひとりの信者さんの名前を呼んで、明るく声をかけるように心がけているだけなんですよ」と答えられたそうです。
この支部長さんは、初めて道場に見えられた方でも、すぐに名前を覚えて声をかけられるのです。そのことの大切さを、どなたかの本で教えていただき、そのとおりに実践されているのだということでした。
お釈迦さまは、「だれもが自分がいちばん大事。そのことを知ったならば、自分と同じように人を決して傷つけてはならない」と教えられていますが、「仏性礼拝(ぶっしょうらいはい)」を口をすっぱくして説くよりも、どなたにもひと声、声をかけてあげる実践のほうが大事です。
「商売は儲けようと考えてはだめだ。会う人会う人を大事にする。私の成功の秘訣はそれだけです」と、ある会社の社長さんが言われています。商売の要諦をズバリと言い表わした言葉といえましょう。』
庭野日敬著『開祖随感』より