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岡寺から下りてきたら、丁度お昼時になっていた。
石舞台のすぐ傍の「明日香の夢市」へ入った。
階下は、明日香村のお土産どころで、2階が「地元食材使用の農村レストラン」になっている。
ここには何度か来ているが、のんびりと明日香夢舞台の芝生広場を眺めての食事は、観光シーズンでないからゆっくりできた。
各テーブルの上に、ヒイラギの枝が置いてある。節分の夜、鰯の頭をこのヒイラギに差して、玄関のどこかにおいて鬼の厄払いにする。「ご自由にお持ち帰りください。」とのことであった。
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メニューを見ながら、寒いから温まるものにしようと、鍋物のついている「小雪鍋御膳」をオーダーした。
小雪を表しているのは、自然薯の摺った芋料理だが、固まっているのでなくまるで、お鍋の雪と見せているのが面白い。
古代米のご飯は赤飯のようで少しもちもち感があり美味しかった。
3種類のお漬物が添えてあったが、なかでも生姜の佃煮が美味しかったので、お土産に階下で買って帰ることにした。
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上る時には気がつかなかった階段部分の横板に、明日香の子供たちの食のポスターが掲示してある。
きっと地元の産物について、学習した時の作品なのだろうと、地域を愛する子供たちは、これからも明日香の地を継承いく人に育っていくのであろうと、微笑ましく眺める。
お腹が一杯になれば、その分ゆとりが出てくるものと見える。