カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

逢いたくて・寒牡丹

2007年01月12日 | ☆ ふるさと・大和


葛城市染野にある、関西花の寺二十番札所石光寺 染寺は二上山を背にした静かなたたずまいの中にある。

季節ごとに美しい花を境内に咲かせるが、この時期に咲く寒牡丹でもっとも有名なお寺である。

昨日の午前中、いいお天気なので、急に思い立って、出逢いたい花たちのもとに車を走らせた。


糸懸桜と染めの井に立つ中将姫の塑像



冬に花を咲かせる牡丹には、二つの種類がある。
これは、昨年石光寺で教わったのだが、今年はこの二種類についての説明文が掲げられていた。

一つは「冬牡丹」でありもう一つは「寒牡丹」である。

冬牡丹は、温度管理を人工的にしながら、本来は咲く時期でないのを、無理やりに咲く時期の条件にもって行く育て方をするそうだ。
人のニーズに合わせて、咲かせているのが冬牡丹といえる。

したがって、花も、本来咲く時期のように大きいし、第一葉っぱが沢山付いて牡丹の季節の花と同じ姿をしている。

そのように育てられたのを地植えにして、「寒かろう」と霜よけ、寒さよけの藁菰も着せてもらって、冬の最中に美しく咲いて見せてくれているのだ。





藁菰もを被った寒牡丹はさながら、雪ん子のよう



ここ石光寺のは「寒牡丹」である。
自然のままに、二上山から吹き降ろす冷たい風に、幾星霜、古いのは何百年もの古い株があるという。
葉は殆どあるかなしのが多い。
寒さ対策を寒牡丹自身が行っているからである。
花を咲かせるために一生懸命寒牡丹自身が努力する、その健気さが、いじらしく思える。
そして冬を迎えた今、自分の咲く時期を知って花開く。

その花が、雪や、霜の寒さに耐えられるように、藁菰の頭巾を被せてもらっている。
まだまだ、花芽が付いているので、順次咲いて花の少ない季節を楽しませてくれよう。



昨日、カメラに貰った花たちは、境内を歩いた順に、掲載の意図もなく、
二つのGIFアニメにわけてUPした。
一度に入らなかったので、ただ無造作に分けている。

「寒牡丹」の可愛さ、いじらしさに、今年も会うことが出来た昨日だった。

「冬牡丹」と「寒牡丹」を同じようには決して見ない。

石光寺では、春には、その時期に咲く牡丹が今境内の花壇で、自ずからの準備をしているらしいのも見かけることが出来る。

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19 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
冬牡丹・寒牡丹 (もみじママ)
2007-01-12 19:05:14
始めまして、未歩さんに、教えていただいて
牡丹の写真見せていただきました。
本当にこの季節に咲く牡丹があるのですね。
我が家のは、正月牡丹で、正月に調度咲くように
作られているようで、来年からは、普通の季節に
咲くとのことです。

奈良にお住まいですか?
主人が飛鳥村が大好きで、何回歩いたことでしょう。

どうもお邪魔いたしました。
返信する
もみじママさんへ (anikobe)
2007-01-12 19:21:18
よくいらしてくださいました。

寒牡丹は1月から2月にかけて、藁菰の中で
このように可憐に咲くのです。

冬牡丹は、お正月に咲くように温度調節をして育てられたのでしょうね。

奈良県の西の端の方に住んでいますが、大和が全て故郷だと思って、発信しています。
飛鳥も大好きな地で、何度かブログ登場をしています。

これをご縁に再びのお出でをお待ちしています。
有り難うございました。
返信する
中将姫の伝説 (もみじ)
2007-01-12 21:11:55
アニコベさん、こんばんは、
主人に、石光寺のところを見せたら、
その近くの、当麻寺に行ったことがあるみたいです。
そこに中将姫の伝説があるのではと、いってますが、
ご存知ですか?

それと二上山に、大津の皇子の墓があり、万葉集の世界に興味をもっています。

主人は2年前まで、6年間の単身赴任を大阪で経験し、
話に聞きますと、山辺の道を何度も歩き、もちろん
飛鳥も行き、今でも古代史にはまっています。


返信する
もみじさんへ (anikobe)
2007-01-12 21:29:07
再びのご来訪ありがとうございます。
当麻寺へは12月に行ってきました。
悲運の中将姫がこの石光寺の染井の井戸で、蓮の糸を染めて、曼荼羅を折ったという伝説がありますね。
中将姫のもう一つの伝説が、下の記事にしています。
お時間のあるときご覧下さい。

http://blog.goo.ne.jp/anikobe/s/%C3%E6%BE%AD%C9%B1%C5%C1%C0%E2


大阪に赴任されていらしたのでしたら、万葉に因んだ土地の奈良、山之辺、飛鳥、斑鳩など歩かれたことでしょう。カフェテラスには、時々そんな地の事を呟く様に書いています。
深くは追求していませんが、万葉ゆかりの土地を訪ねるのが好きです。
嬉しいコメント有り難うございました。
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anikobeさん、こんばんは (polo181)
2007-01-12 22:03:12
牡丹に冬牡丹と寒牡丹があるなんて全く知りませんでした。早速辞書で調べたら、4,5月に咲く筈の牡丹の花芽を切り取ってやれば、寒牡丹ができるそうですね。でも、正直なんだかややこしい。写真で見ると茎が一本立ち上がって、そのてっぺんに花が着いている。この寒さの中で、本当に牡丹が咲くんですね。驚きました。
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ありがとうございます (もみじママ)
2007-01-12 22:15:10
中将姫の伝説、ありがとうございます。
主人は、もうゴールデンレトリバーのラブと
寝てしまいましたので、明日見てもらいますね。
きっと喜ぶと思います。
今までの所も、少しずつ見させていただきますね。
感謝です。
未歩さんの掲示板で、上下に牡丹が並びましたね。
嬉しかったです。

返信する
牡丹 (竜馬16)
2007-01-12 22:17:20
poloさんと同じように冬牡丹と寒牡丹の2種類があるのを初めてしりました。
寒牡丹はよく耳にしますが、ずいぶん昔に石光寺を訪ねたことがあり、牡丹は有名ですね。
当麻寺から石光寺に向けて野道を歩いたのですが、まだあのあたりの素敵な道は残っているのでしょうか?
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poloさんへ (anikobe)
2007-01-12 23:11:33
冬牡丹。
花芽を切るだけの簡単なことでなく、冷蔵庫のような低音管理をして大変なことらしいです。

なんでも自然のままが良いですね。
今咲いているこれらの花は、自然のままの地植で、策力を持った素晴らしい花だと褒めてやりたいです。
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もみじママさんへ (anikobe)
2007-01-12 23:20:42
ゴールデンレトリバーを飼っていらっしゃるのですね。
私の散歩コースで、いつも2匹のゴールデンレトリバーを連れた、近所の女性が二人出会うのです。

出会ってお話しする間、大人しく待ってくれるの、可愛いです。大きいのにとっても大人しいですね。

カテゴリーの「ふるさと大和」をご覧くださると何かに行き当たるとおもいます。

未歩さんのところの、冬牡丹と寒牡丹、見比べると特徴が分かりますね。
私も嬉しいです。
返信する
竜馬16さんへ (anikobe)
2007-01-12 23:28:08
石光寺には、いいカメラを持った人達がいっぱいきていました。
藁菰を被った可憐な被写体は皆さんの狙いですね。
これで、雪は降れば、満員でしょうね。

石光寺の裏道に出てみました。多分田の畦道が続いているのでしょうか。
歩く人は、表の道を当麻へ向かう人や、当麻から歩いてくる人が沢山見えました。
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