迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

簡単な困難。

2021-06-25 22:46:00 | 浮世見聞記
人災疫病の新作に、ニンゲンが先を越されて久しい。


いま賣り出し中の“デルタ株”とは印度原産の疫病で、すれ違っただけで感染云々、だうやら今後の主流となる恐れ云々。

かうした空気感染の危険性につひては、昨年からそこそこ指摘されてゐたが、飛沫と接触が原因の主流と考へられてゐたため、今まで鼻であしらはれてゐた感がある。


そのほか、英國原産の“アルファ株”、南阿原産の“ベータ株”、葡萄牙原産の“ガンマ株”──

しかもそれぞれに派生型も確認されつつあるとかで、かうまで増殖されるとまう頭がこんがらがってくる。

ちなみに、感染すると發熱や咳、味覺や嗅覺の麻痺がない代はりに、頭痛や喉の痛み、鼻水と云った、風邪と似た症状が表れるため、素人には區別がつきにくい云々。

しかもワクチン接種の効果すら弱めるとかで、ならば何が効果的なのか……?


有効な予防はやはり、換気とマスクの着用、と云ふことになるさうだ。


感染すると實に面倒だが、その予防は實に簡単なのである。

むしろ、肩透かしを食った氣分になる。

が、その簡単なことの出来ない人口の多さが、この疫病を人災化させたのである。



簡単なことも出来なくて、では何だったら出来るのだらう──?

答へは目の前で繰り廣げられてゐ、ほら、その景色だ……。





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