この二十六日付の發表には、大勢のお仲間同様、私も驚きました。
昭和五十八年に登場し、いまや昭和時代の小田急の面影を殘す唯一の存在である8000形も、内装と機器の大幅な更新を行ない“快速急行”の主力となってからもだいぶ經ち、後輩の登場、四両固定編成の廢車も始まるなど、そろそろ去就の氣になり始めた折りも折り、まさか来年より西武支線へ転勤とは……。
廢車解体でないことをよしとしませう。
昭和末期に東橫線に登場し、その全ての斬新さから心底アッと驚かせた東急9000系が、東橫線澁谷驛の無駄な地底化および東京メトロ・西武・東武との直通運転開始を機に東橫線から離脱して、五両化となり大井町線へ転属されてからこちらもだいぶ經ち、
去勢されたやうな姿ながらもう暫くはこちらにゐるかと思ひきや、2025年から順次西武支線へさらに飛ばされるとは、東急が使ひ倒した自社車両を他社へ賣り飛ばすのはお家藝と分かってはゐても、「チト早いな……」といふ意味でオドロキ。
となると、次に大井町線へ転属するのは誰なのか?
まさか新車投入はないでせう。
来年以降、2029年までに両社合はせて100両を譲渡云々、つまり現存する小田急8000形と東急9000系のほぼ全てが、“ミヤコ落ち”するといふことなのでせう。