迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

“いいもの”の効力。

2019-10-14 19:40:00 | 現代手猿樂


東京都目黒区大橋二丁目、かつては玉電も走った大山街道、いまは国道246号線沿ひに鎮座する上目黒氷川神社で開催された『おかげマルシェ』に参加し、念願の神楽殿で現代手猿樂「那須与一」を舞ふ。



性悪台風の二日後、しかも朝からイヤミな天候で、これまでの経験から中止かと半ば諦めてゐたが、実行委員会から「決行!」と連絡があり、その並々ならぬ意気込みに正直おどろく。



それでも性悪台風のためにお店を出せなかった方もおられ、己れの今日の御縁は大切にしなければと改めて気持ちを引き締め、舞台にのぞむ。



実行委員のひとりひとりが素晴らしい催しにしやうと奔走してゐる姿、



そしてつひ昨日観た文樂公演で、いい浄瑠璃に接した幸せが「我とても!」との“力”になり、



那須与一の念願、私の念願、ともに叶ひぬ。




出番までの間、境内の木立が余計な雨滴を遮ってくれた。



“共生”──

その意味を深く知ったこと、いちばんの収穫なり。






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