テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

ボスフォラス以東に唯一つ、の城館で。

2007-05-08 22:58:05 | ブックス
 今回ご紹介いたしますこの作品、厄介でございます。
 とてもとても、お菓子片手にお気楽な、とは行かぬ
 恐ろしいお話なのです。


    
     ―― 黒死館殺人事件 ――



 著者はもちろん、かの小栗虫太郎先生。

「ネーさ、でもこれボロいでスよぅ」

 それは私がさんざん読み込んだからです。
 再読に耐え得る大作……というか、難作なのですよ。

「うわ、ムズいのでスか」

 うーん、何と申しましょうか、随分昔に本屋さんで発見し、
 おおこれが名作と評価高いミステリなんだわ、と
 買ったはいいものの……。

「え? どしたのでスか」

 読んでみてびっくり。

 旧仮名遣い表記じゃありませんか!

「……よくわかんないでス……」

 字の表記方法が古めかしいのですよ。
 旧漢字だけではありません。
 ルビ、つまりふりがなも、当然旧仮名仕様です。
 字の大きさも、随分と小さく、見にくい上に
 印刷や紙の状態もよろしくありません。
 ですから、何度も読み込まなければ
 到底ついてゆけません。

「やっぱりムズいのでスね」

 著者の意図自体、難解さを目指しているのです。
 腹括ってとことん付き合うしか、道はないのです。
 その代わり、入ってしまうと
 誰しもこの世界に魅了されることでしょう。
 難しかったけれど、途中で投げ出そうとは
 一度も思いませんでした。
 
 ボスフォラス以東に唯一つ、
 北相模の丘陵にそびえる
 豪壮なケルト・ルネサンス式シャトウ。
 そこで起きる禍々しくも幻想的な事件の数々……
 探偵も登場人物も、まさしく、
 役者は揃った!という感じですね。
 評判に違わぬ名作です。

 画像の、私の所蔵品はハヤカワポケミス版ですが、
 現在は色々な版が入手できるようですから
 どれがとっつき易いか、確かめた後で
 トライした方がよいかもしれません。
 こればかりは、好みの問題ではありましょうが。

「ちょっぴしコワイでスよぅ」

 だいじょうぶ、怖くはありません。
 ……たぶん。
 
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本日の収穫は。

2007-05-08 22:02:48 | 美味
「アー、おかし。ネーさ、またムダづかいしたのでスか」

 う。つい買ってしまいました。
 JR八王子駅のすぐ前に《八王子東急スクエア》という
 大型店があります。
 地下1Fの輸入食材店〈カルディコーヒーファーム〉で
 見つけてしまったのです。
 
 このタイプの、ディップをつけて食べるお菓子は
 今まで試したことがなかったもので、
 好奇心を刺激されました。
 どんな味かな~?
 むふふ、楽しみですね。

「おいくらでしたのでス?」

 SALE価格で、¥100。安い!と、これも決め手。

「ネーさは、スイーツおバカでスねえ」

 全面的に認めます。
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