テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ はるかな雲間 ~

2011-03-16 23:18:47 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 ……はい、こっ恥ずかしいです。
 前回記事では、パニックしてしまい、まことに失礼いたしました。
 
  

「こんにちわァ、テディちゃでス!
 もふゥ!ほんとにィ、はずかしィでス!」
「がるる!がるがるぐるぐるる!」(←訳:虎です!パニックは危険ですう!)

 ええ、でも……解ってはいても、
 冷静さを保つのって難しいことですね。
 ここ・八王子市では、昨日は夜間に計画停電が、
 本日は夕方に計画停電が実施されたのですが、
 だいじょうぶ!
 今日はまだ陽があるうちなんだから!
 と動じずにいられたのは、午後5時半まで。
 その後は暗くなってくるし、強風が吹いて寒いし、
 灯火のありがたさを、またしてもしみじみと感じたのでした。

 そんな次第で、本日ご紹介いたしますのは、こちら~!

  

 
           
               ―― ギリシア神話小事典 ――



 著者はバーナード・エヴスリンさん、原著は1975年に発行されました。
 英原題『Gods Demigods and demons:An Encylopedia of Greek Mythology』、
 ギリシア神話に登場する神々や、
 神の血を引く英雄たちの《略歴》をまとめた小事典です。

「ひゃあァ、おおぜいィいるでスねェ~」
「がるるるる~る!」(←訳:知ってる名前もあるよ!)

 ゼウス、ヘラ、アポロン……
 メジャーで、パワーあふれる大神さまたちに関して、
 著者のエブスリンさんは、もちろんきちんとページを割いておりますけれど、
 この御本で面白いのは、
 あまりメジャーではない、
 どうかすると簡単に省かれてしまいそうな、
 脇役の神さまをとても活き活きと、
 ユーモアをもって描いておられるところです。

 そんな、半神さんたちの中に、
 プロメテウスさんもいます。

「あはッ!
 きいたことォ、ありまスゥ!」
「がるがる!」(←訳:うんうん!)

 プロメテウスさんについて、
 エヴスリンさんはこのように描写します――

   プロメテウスは神々の従兄弟にあたる巨神族に属していた。
   そしてなかでも、もっとも高邁な人物であり、
   反逆者の頭目、人間の友であった。

 そう、夜間の停電時、
 恋しくてならなかった灯火を
 私たち人間に与えてくれたのは、
 プロメテウスさんだったのですね。
 しかも、その代償に、永遠に苦しむ刑に処せられます。
 
「うゥ~…、にんげんのォ、ためにィ~…」
「がるるる~ぐる~」(←訳:聞くだけで悲しい~)

 主だった神さまたちよりも、
 出番の少ない小さな神さま、
 複雑な生い立ちをかかえた英雄さんたちに、
 エヴスリンさんは親愛の情を隠せないようです。

 また、宮崎駿さんが『風の谷のナウシカ』を執筆する際に
 この御本に掲載されている『ナウシカ』の文章を参考にした、とは
 ジブリ作品ファンの方々には
 よく知られているエピソードですよね。
 美しい、パイアキアの王女・ナウシカ……。

「♪かぜのォ、たにのォ~♪」
「♪がる~がる~♪」(←訳:♪ナウ~シカ~♪)

 ちょ、ちょっと!
 歌わなくていいです!
 
「♪はァるゥかァなァ~♪」
「♪が~る~る~る~る~♪」(←訳:♪ち~へ~い~せ~ん♪)

 ……皆さま、雑音はシャットアウトして、
 時を超え、
 神話の世界へ、小旅行を!



 今日もまた、被災地の方々へ、心よりのお見舞いを。
 救援に手を貸してくださっているすべての方々に感謝を――!
コメント
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