こんにちは、ネーさです。
今日もなんとか計画停電を乗り切りました。ふぅー!
「こんにちわァ、テディちゃでス!」
「がるる!ぐるーるるぐるがるる!」(←訳:虎です!寒かったけどー踏ん張ったです!)
皆さま、今日も一日お疲れさまでした!
さあ、リラックスタイムは読書タイム!
本日ご紹介いたしますのも、時空を軽々超えてしまう物語ですよ。
こちらを、どうぞ~!

―― 伏 ――
著者は桜庭一樹さん、2010年11月に発行されました。
『贋作・里見八犬伝』と副題が添えられています。
「……なんだかァ、このひょうしィ、こわァいィ~……」
「ぐるるがるるる~」(←訳:おどろおどろしいね~)
そうですね、ちょいっと怖ろしげな表紙画のこの御本、
映画風にジャンル分けするならば、
スリル!サスペンス!アクション!格闘あり!ハードボイルドあり?
泣かせる兄妹愛あり!の大作!!
という感じでしょうか。
いえ、それとも……
パラレルワールドのお江戸に渦巻く
ノワール伝奇物語……。
テディちゃ、虎くんも、
滝沢馬琴さん著『南総里見八犬伝』は知ってるでしょ?
「しッてまスゥ! ちばけんでス!」
「がるるるぐるるるがるぐるる!」(←訳:八つの玉と、八犬士の御話だよ!)
ここに始まりまするは、
とある漁師の娘さんのものがたり。
浜路(はまじ)ちゃんは、
歳のころ十四か、十五か。
異母兄を頼り、
それまで暮らしていた山を降り、
花のお江戸にやって来たばかり。
小さな彼女が背負った荷の中には、
使い慣れた立派な猟銃。
狩るべき獣もいない江戸の町で、
猟銃の出番が早々に来るとは
思ってもいませんでしたが――
「むむッ! まさかッ!」
「がるるるるぐる!」(←訳:近くに獣の気配が!)
狩るべきケモノと、
浜路ちゃんは出逢ってしまいました。
伏(ふせ)と呼ばれる凶暴な《犬人間》の存在に
江戸の町は悩まされていたのです。
伏を狩った者の懐には懸賞金が転がり込む、
多くの浪人たちが伏せを追っている、と兄は言いました。
その言葉につられたわけではありませんが、
お江戸見物を兼ね、
兄・道節(どうせつ)に連れられて
吉原へ踏み入った浜路ちゃんは、
漁師の勘に導かれ、
見つけ、出逢って、そして闘ってしまうのでした。
不思議な犬人間、伏と……。
「うわわッ! おおたちまわりィ!」
「がるぐるるがるる!」(←訳:百階段で決闘だ!)
闘いながらも、
浜路ちゃんの胸の内で疑問が次々と湧きます。
伏とは、何だ?
伏は、どこから来たんだ?
伏は……どんなものがたりを抱えているんだろう?
娘漁師・浜路ちゃんのものがたり、
入れ子状に収められた《贋作・里見八犬伝》のものがたり、
そして私たち読み手が常に意識する本家・南総里見八犬伝のストーリーが
渾然一体となって転がってゆく果てには……
どのような江戸の“顔”が?
週刊文春に掲載されていた桜庭さん版『八犬伝』、
鴻池朋子さんの素晴らしい挿絵に飾られ、
一冊の御本に、
いえ、ひとつの宇宙となりました。
伏に寄せるシンパシィ消し難い、
花と闇の異風冒険物語、
すべての活字マニアさんに、おすすめです!
「でもォ、みちばたでェ、ふせにィ、あッちゃッたらァ~」
「ぐるがるぐるるる!」(←訳:すたこら逃げよう!)
この現し世にも、
闇のはてに光が見えてきますように――
今日もなんとか計画停電を乗り切りました。ふぅー!
「こんにちわァ、テディちゃでス!」
「がるる!ぐるーるるぐるがるる!」(←訳:虎です!寒かったけどー踏ん張ったです!)
皆さま、今日も一日お疲れさまでした!
さあ、リラックスタイムは読書タイム!
本日ご紹介いたしますのも、時空を軽々超えてしまう物語ですよ。
こちらを、どうぞ~!

―― 伏 ――
著者は桜庭一樹さん、2010年11月に発行されました。
『贋作・里見八犬伝』と副題が添えられています。
「……なんだかァ、このひょうしィ、こわァいィ~……」
「ぐるるがるるる~」(←訳:おどろおどろしいね~)
そうですね、ちょいっと怖ろしげな表紙画のこの御本、
映画風にジャンル分けするならば、
スリル!サスペンス!アクション!格闘あり!ハードボイルドあり?
泣かせる兄妹愛あり!の大作!!
という感じでしょうか。
いえ、それとも……
パラレルワールドのお江戸に渦巻く
ノワール伝奇物語……。
テディちゃ、虎くんも、
滝沢馬琴さん著『南総里見八犬伝』は知ってるでしょ?
「しッてまスゥ! ちばけんでス!」
「がるるるぐるるるがるぐるる!」(←訳:八つの玉と、八犬士の御話だよ!)
ここに始まりまするは、
とある漁師の娘さんのものがたり。
浜路(はまじ)ちゃんは、
歳のころ十四か、十五か。
異母兄を頼り、
それまで暮らしていた山を降り、
花のお江戸にやって来たばかり。
小さな彼女が背負った荷の中には、
使い慣れた立派な猟銃。
狩るべき獣もいない江戸の町で、
猟銃の出番が早々に来るとは
思ってもいませんでしたが――
「むむッ! まさかッ!」
「がるるるるぐる!」(←訳:近くに獣の気配が!)
狩るべきケモノと、
浜路ちゃんは出逢ってしまいました。
伏(ふせ)と呼ばれる凶暴な《犬人間》の存在に
江戸の町は悩まされていたのです。
伏を狩った者の懐には懸賞金が転がり込む、
多くの浪人たちが伏せを追っている、と兄は言いました。
その言葉につられたわけではありませんが、
お江戸見物を兼ね、
兄・道節(どうせつ)に連れられて
吉原へ踏み入った浜路ちゃんは、
漁師の勘に導かれ、
見つけ、出逢って、そして闘ってしまうのでした。
不思議な犬人間、伏と……。
「うわわッ! おおたちまわりィ!」
「がるぐるるがるる!」(←訳:百階段で決闘だ!)
闘いながらも、
浜路ちゃんの胸の内で疑問が次々と湧きます。
伏とは、何だ?
伏は、どこから来たんだ?
伏は……どんなものがたりを抱えているんだろう?
娘漁師・浜路ちゃんのものがたり、
入れ子状に収められた《贋作・里見八犬伝》のものがたり、
そして私たち読み手が常に意識する本家・南総里見八犬伝のストーリーが
渾然一体となって転がってゆく果てには……
どのような江戸の“顔”が?
週刊文春に掲載されていた桜庭さん版『八犬伝』、
鴻池朋子さんの素晴らしい挿絵に飾られ、
一冊の御本に、
いえ、ひとつの宇宙となりました。
伏に寄せるシンパシィ消し難い、
花と闇の異風冒険物語、
すべての活字マニアさんに、おすすめです!
「でもォ、みちばたでェ、ふせにィ、あッちゃッたらァ~」
「ぐるがるぐるるる!」(←訳:すたこら逃げよう!)
この現し世にも、
闇のはてに光が見えてきますように――