こんにちは、ネーさです。
あの日から一週間が過ぎようとしています……
もう一週間? まだ一週間?
今日もまた計画停電が実施され、混乱続く現状では
悼む時間も足りません……。
「こんにちわッ、テディちゃでス……」
「がるる……」(屋いるし約:虎です……)
本日は、追悼の意をこめて、
或る詩編が収録された詩集を御紹介したいと思います。
こちらを、どうぞー!
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―― 山村暮鳥詩集 ――
編者は藤原定さん&大江満雄さん、1966年に発行されました。
山村暮鳥さんは『やまむら・ぼちょう』さんとお読みくださいね。
「むむゥ? しじんさんッ?」
「がるぐるがるるるる?」(←訳:あまり聞いたことないような?)
暮鳥さん(1884~1924)は、
明治・大正期の詩人さんです。
同時期の盟友さんたち――室生犀星さんや萩原朔太郎さんほど
有名ではないかもしれませんが、
きっと、この詩を見知っておられる方々は多いはずですよ。
失礼して、一部を引用させていただきますと……
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
かすかなるむぎぶえ
いちめんのなのはな
詩集《聖三稜玻璃》にて発表されたこの詩の題名は
『 風景 純銀もざいく 』
といいます。
「いちめんのォなのはなァ……」
「がるるる……」(←訳:いちめんの……)
一度耳にしたら決して忘れない、とは
このような詩句を指して言うのでしょうか。
いちめんのなのはな――
視界を覆い尽くす黄色い花の海が
瞼の裏に広がります。
とても印象的なこの詩は、
たびたび作品のモチーフとして作家さんたちに取り上げられてきました。
新井素子さんの『グリーン・レクイエム』や、
近年では北村薫さんのベッキーさんシリーズにも登場していたのを
憶えておいでの活字マニアさんもおられることでしょう。
「きいろいィおはながァ、いちめんにィ……」
「ぐるるーぐるがる?」(←訳:どこの風景だろう?)
暮鳥さんは現在の群馬県高崎市に生まれ、
茨城県大洗市にて没しました。
明治45年頃は、福島県平町に住んでいたようです。
秋田や、水戸、仙台に暮らした経験もあったそうですから、
その地域のどこかに、
暮鳥さんの菜の花畑があったのかもしれませんね。
誰にも秘密の、菜の花の海……
それとも、暮鳥さんにだけ見える幻の海であったのか……
前回記事で御紹介しました高田郁さん著『小夜しぐれ』には
菜の花がテーマとなる短編が収録されています。
それによると、
江戸時代の関東地方では、菜の花はとても貴重なものだった、とか。
空想は、さらに飛びます。
千利休さんが最後に床に飾ったお花は
菜の花だった、と……。
黄色の、あるいは金色の、
菜の花が揺れる光景に、
暮鳥さんは何を想ったことでしょう――
「かすかなるむぎぶえェ……」
「ぐるるがるるる……」(←訳:いちめんのなのはな……)
暮鳥さんの著作については、
残念ながら、
これが決定版!
といえるような御本は、未だありません。
傑作選、童謡集などが何種類か刊行されておりますので、
図書館などでお好みの一冊を探し出してくださいませ。
暮鳥さんの夢のように、
いちめんを菜の花がいろどる美しい風景を、
どうか、すべての地、すべての人々に。
あの日から一週間が過ぎようとしています……
もう一週間? まだ一週間?
今日もまた計画停電が実施され、混乱続く現状では
悼む時間も足りません……。
「こんにちわッ、テディちゃでス……」
「がるる……」(屋いるし約:虎です……)
本日は、追悼の意をこめて、
或る詩編が収録された詩集を御紹介したいと思います。
こちらを、どうぞー!

―― 山村暮鳥詩集 ――
編者は藤原定さん&大江満雄さん、1966年に発行されました。
山村暮鳥さんは『やまむら・ぼちょう』さんとお読みくださいね。
「むむゥ? しじんさんッ?」
「がるぐるがるるるる?」(←訳:あまり聞いたことないような?)
暮鳥さん(1884~1924)は、
明治・大正期の詩人さんです。
同時期の盟友さんたち――室生犀星さんや萩原朔太郎さんほど
有名ではないかもしれませんが、
きっと、この詩を見知っておられる方々は多いはずですよ。
失礼して、一部を引用させていただきますと……
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
かすかなるむぎぶえ
いちめんのなのはな
詩集《聖三稜玻璃》にて発表されたこの詩の題名は
『 風景 純銀もざいく 』
といいます。
「いちめんのォなのはなァ……」
「がるるる……」(←訳:いちめんの……)
一度耳にしたら決して忘れない、とは
このような詩句を指して言うのでしょうか。
いちめんのなのはな――
視界を覆い尽くす黄色い花の海が
瞼の裏に広がります。
とても印象的なこの詩は、
たびたび作品のモチーフとして作家さんたちに取り上げられてきました。
新井素子さんの『グリーン・レクイエム』や、
近年では北村薫さんのベッキーさんシリーズにも登場していたのを
憶えておいでの活字マニアさんもおられることでしょう。
「きいろいィおはながァ、いちめんにィ……」
「ぐるるーぐるがる?」(←訳:どこの風景だろう?)
暮鳥さんは現在の群馬県高崎市に生まれ、
茨城県大洗市にて没しました。
明治45年頃は、福島県平町に住んでいたようです。
秋田や、水戸、仙台に暮らした経験もあったそうですから、
その地域のどこかに、
暮鳥さんの菜の花畑があったのかもしれませんね。
誰にも秘密の、菜の花の海……
それとも、暮鳥さんにだけ見える幻の海であったのか……
前回記事で御紹介しました高田郁さん著『小夜しぐれ』には
菜の花がテーマとなる短編が収録されています。
それによると、
江戸時代の関東地方では、菜の花はとても貴重なものだった、とか。
空想は、さらに飛びます。
千利休さんが最後に床に飾ったお花は
菜の花だった、と……。
黄色の、あるいは金色の、
菜の花が揺れる光景に、
暮鳥さんは何を想ったことでしょう――
「かすかなるむぎぶえェ……」
「ぐるるがるるる……」(←訳:いちめんのなのはな……)
暮鳥さんの著作については、
残念ながら、
これが決定版!
といえるような御本は、未だありません。
傑作選、童謡集などが何種類か刊行されておりますので、
図書館などでお好みの一冊を探し出してくださいませ。
暮鳥さんの夢のように、
いちめんを菜の花がいろどる美しい風景を、
どうか、すべての地、すべての人々に。