テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

《うらやま》の秘密?

2011-06-21 23:08:50 | ブックス
「あつゥうィ~…!
 こんにちわゥ、テディちゃでスゥ~…」
「がるるぅ~…ぐるる~!」(←訳:暑いよぅ~…虎です~!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日の東京・多摩地域は、とぉ~っても暑うござんした。
 皆さま、本気で熱中症に御用心を!

「ごくごくゥ、ぷはッ!
 びーるがァ、んまいィッ!」
「がるぐるがる!」(←訳:それ麦茶だよ!)

 未成年のお子ちゃまたちは、アルコール類は控えてね。
 しかし、アルコールは我慢できても、
 我慢できないのが活字欠乏症。
 未成年であろうと大人だろうと、
 活字がなくちゃココロの平穏が保てないわ~!
 という御方は、さあ、こちらを、どうぞ~!

  


 
              ―― かがみのもり ――


 
 著者は大崎梢さん、2011年3月に発行されました。
 この御本は、大人の読者さんも歓迎ですが、
 少年少女を読者層とするジュブナイルブックであるためでしょう、
 本文中の難しい漢字にはふりがなが付されており、
 字体なども工夫されています。

「うむッ、よみやすいねッ!」
「がるるるぐるがるるるがる!」(←訳:小学校高学年からイケるぞ!)

 ストーリーは、しかし、
 お子ちゃま向けの手抜き、なんてことは決してありません。
 一応はミステリですけれど、
 サスペンスも盛りこまれた冒険もの、であるとも言えるのです。

 主人公は、中学校教師の、片野厚介(かたの・こうすけ)さん。
 片野先生、着任一年目の若い教師さんですので、
 生徒さんも話しかけやすいのか、
 今日も授業の後に、

  先生~!

 と、追いかけてくる人影がふたつ。

「わほッ!
 じけんッでスねッ!」
「がるぐるる~がるるぐる…」(←訳:いや~まだ事件と決まった訳じゃ…)

 笹井誠(ささい・まこと)くんと、
 勝俣裕吾(かつまた・ゆうご)くんは、
 不良ではないし不真面目でもない、
 ごくフツーの、元気のいい生徒さんです。
 そのふたりが、勿体ぶって先生に見せたのは……

 ちょこっと不思議な御姿の狛犬さんと、
 金色に輝くきれいな御宮の写真でした。

「おみやッ?」
「がるるーぐるぐる?」(←訳:神社のお宮のことー?)

 金箔で覆われた社(やしろ)、
 社の内部に描かれた花鳥画の装飾、
 そのあまりの美々しさに、
 片野先生は呆然となってしまいます。

  この町に、
  これほど見事な御宮なんて、あったかな?
  聞いたことも見たこともないけど?

 実は片野先生、
 生家が神社さんなのです。
 神事を身近に見て育った経験から、
 ただならぬものを感じました。

 仕事が終わったその足で、
 片野先生が向かったのは
 香我美山(かがみやま)。

 問題の、金ぴかの御社は、
 この山のどこかにあると思われますが……
 
「おやまッ、ひろーいッでスゥ!」
「ぐるがるるるーがる!」(←訳:道は険しいしー!)
「あしがァ、いたいィ~ッ」

 お山が抱える秘密に、
 先生と生徒さんたちは体当たり!
 特に、終盤の展開は手に汗握っちゃいますよ♪

 歴史小説、大河ドラマなどを読み&観ていると
 自然とお寺社さんに関する知識と接することになりますが、
 この御本では
 かつては馴染み深かった
 《うらやまの神社さん》
 が新しい角度から描かれています。
 大崎さんの『配達あかすきん』シリーズファンの方々、
 日頃ジュブナイルものを敬遠しちゃってる活字マニアさんにも
 おすすめの一冊ですよ~♪

「のぼれッ、うらやまァ!
 えいさッ、こらさッ!」
「がるっぐるるーっ!」(←訳:あっ蛇がーっ!)
「うきゃああァァァッ!!!」(←猛逃走!)
 
コメント
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