テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

おやつどきには、この一冊。

2014-12-04 21:35:09 | ブックス
「こんにちわッァ、テディちゃでスゥ!
 こごえるゥ~ッ!」
「がるる!ぐるる~!」(←訳:虎です!真冬か~!)

 こんにちは、ネーさです。
 寒くて猫背になっちゃう今日のような日は、
 あつ~い御汁粉と、甘~い小説作品はいかがでしょうか?
 さあ、こちらの御本を、どうぞ~!

  



         ―― お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂 ――



 著者は似鳥航一(にとり・こういち)さん、2014年4月に発行されました。
 ええ、この御本の主役は、もちろん和菓子~!!

 ってことはなくて。

「しゅやくはァ、にんげんでスゥ!」
「ぐるるるるるる♪」(←訳:とりあえずはね♪)

 主役の人間さんは、
 栗田仁(くりた・じん)さん。

 お仕事は、老舗和菓子屋さんの経営者であり職人さん――
 洋菓子の世界でいう、オーナーシェフさん、ですね。

「おわかいィのにィ~」
「がるる!」(←訳:やるね!)

 学生のような若さの仁さんが、
 いったいどうして和菓子屋さんの切り盛りを?

 それには理由がありました。
 仁さんの御両親――和菓子屋《栗丸堂》の前の主人夫妻は
 不慮の事故で他界……
 主を失った店を、仁さんが継ぐことになったのです。

 若くして、父祖代々の店を背負って立つ。

「おにいさんッ、がんばッてるのでス~」
「ぐるるるがるるぐる!」(←訳:見かけはコワいけど!)

 目つきがムダに鋭くても、
 和菓子作りの技術は確かな仁さん。

 今日も、浅草・オレンジ通りの和菓子屋兼甘味処、
 《栗丸堂》の渋い唐茶色の暖簾の奥で、
 お菓子作りに精を出しておりますが……

 う~ん、客足はいまひとつ、かしら?

「うんにゃッ! まだまだァ!」
「がるるるぐるぅ!」(←訳:これからでしょ!)

 ええ、そう、
 これからさ!と励ましてくれる人はいます。
 それでも、仁さんは気になるんですね。

   この豆大福、昔のお味と違う!

 なんて言われちゃうと、
 やっぱりヘコみますわよね、誰だって。
 父の作った豆大福と、
 俺のこの豆大福、
 どこがどう、違うのか……?

「ざいりょうゥ?」
「ぐる?」(←訳:経験?)

 答えは、実に意外なものでした。

 そして、仁さんに答えを教えてくれた人物とは。

「いろんなァいみでェ!」
「がっるるる!」(←訳:ビックリだ!)

 明るく軽やかな筆致ながら、
 和菓子の基礎知識もみっちりかっちり描き込まれた
 『豆大福』
 『どら焼き』
 『干菓子』
 の3編からなる物語は、
 和菓子好きさんならきっと大喜び♪

 
 ……特にね~、『豆大福』はね~、
 私ネーさ、夜中に読んでいたらもう、
 大福が食べたくて食べたくて、
 どうしよう!近所のコンビニへ買いに行くかっ?と
 本気で思いましたよ。

「よなかはァ、だめェでス!」
「ぐるるがるるぅぐる!」(←訳:夜中は読んじゃだめ!)

 という次第で、活字マニアの皆さまは、
 おやつどきに!
 この御本を手に取ってくださいな
 ココロほっこりの美味しい一冊、おすすめです♪



 
コメント
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