テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

《 顔 》を描く。

2014-12-21 21:37:42 | ブックス
「こんにちわッふるゥ!テディちゃでス!
 つよいィぞォ、れあるまどりィ!」
「がるる!ぐるるるーる!」(←訳:虎です!カンピオーネ!)

 こんにちは、ネーさです。
 クラブ世界一!の座に輝いたのは、やっぱりね、
 レアルマドリードの(リッチな)おにいさんたち!
 おめでとうの拍手を送りつつ、
 さあ、本日の読書タイムは、こちらで~す♪

  



             ―― ゴッホ《自画像》紀行 ――



 著者は木下長宏(きのした・ながひろ)さん、2014年11月に発行されました。
 画家ゴッホさんに関する評論書で知られる著者・木下さんの最新刊は、
 カラー図版豊富な新書です。
 
「てーまはァ、ずばりィ!」
「ぐるる!」(←訳:自画像!)

 ヴィンセント・ヴァン・ゴッホさん(1853~1890)が
 数多くの自画像を描いた画家さんである、
 ということは有名ですよね。

 ゴッホさんの画家人生は、
 たった10年余の短いものでしたが、
 その10年のうちの一時期に、
 なんと、
 40点を超える自画像を制作しました。

「かきまくりィましたねッ!」
「がるるーるる!」(←訳:猛スピードで!)

 糸杉を、月夜を、麦畑を、
 そして自画像を、
 ゴッホさんが描きに描きまくったのは何故でしょう?

 いえ、もちろん、他にもいるんですよ、
 自画像をたくさん描いている画家さんは。

 たとえば、
 レンブラント・ファン・レインさんは、120点!

「ええッ? ひゃくにじゅうゥ??」
「ぐるるるっ??」(←訳:そこまでっ??)

 エドゥアルド・ムンクさんも、やはり120点以上!

 ポール・セザンヌさんは62点!

 ポール・ゴーギャンさんは15点!

 ……とはいえ、画家としての活動期間を考慮するなら、
 レンブラントさんやムンクさんはゴッホさんよりずっと長生き。
 つまり、ゴッホさんは比類なく濃い密度で
 自画像を制作していった、とも言えます。

 なぜ、それほど自画像にこだわったのか?

「うゥ~んッ? なぜだろゥ?」
「がるぐるる?」(←訳:深い意味が?)

 画家人生の後半、
 33最から37歳の間に集中して描かれた自画像群。

 そこに見られるのは、
 或る種の“バリエーション”現象であるようです。

 著者・木下さんは、
 当時のパリの画家さんたちを魅了した日本の浮世絵に
 ゴッホさんの真理と行動を読み解く鍵がある、と
 考えているようですが……?

「ごッほさんはァ、うきよえまにあッ!」
「ぐるるがるる!」(←訳:ニホン大好き!)

 ゴッホさん最晩年を描写する著者・木下さんの筆は、
 心なしか、ひどく寂しげに思えます。
 自画像の迷路を通り抜けた先に
 ゴッホさんが目にしたものとは――

 ゴッホさん大好きな御方は、
 手に取ってみてくださいね。
 珍しい図版も掲載されていて、
 ロートレックさん画『ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ』(1887/パステル・紙)なんてもう
 初めて拝見しましたわ(本文193ページ)!

「あーとまにあさんにィ~♪」
「がるるるぐる!」(←訳:おすすめです!)
 

  
 
 
コメント
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