テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

時代を、超えて?

2018-06-01 22:21:49 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでッスゥ!
 またしてもォ、びッくりィ~!」
「がるる!ぐるがるる~!」(←訳:虎です!仰天だよう~!)

 こんにちは、ネーさです。
 5月31日、W杯の展望に勝るとも劣らない衝撃が
 スポーツ界を駆け抜けました。
 レアル・マドリーのジダン監督が辞任……!
 欧州サッカー界勢力図の大変動を予感しながらも、
 ここで気持ちを切り替え、
 本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
 
  



        ―― 薬屋のひとりごと ――



 著者は日向夏(ひゅうが・なつ)さん、2014年8月に発行されました。
 最近コミック化されて話題になっている同名作品の、
 こちらは原作小説です。
 現在は第7巻まで刊行されているんですけど、
 もしかしたらアニメ化もありそうな勢いですわねえ。

「げんきなァ、ふぁんたじィ~!」
「ぐるがるるるぐるぅ?」(←訳:いやミステリでしょ?)

 “中華ファンタジー”と呼ばれるジャンルのフィクションに、
 この御本も当てはまるのかもしれません。

 時代は、たぶん、ずいぶんと昔むかし。

 舞台は、大陸の中央に位置する、とある大国。

 大国の首都には皇帝が住まう広大な宮殿があり、
 宮殿の奥には後宮がある――

「ふァ~、なァるほどォ~」
「がるるぐるるがる~」(←訳:歴史の共通項だね~)

 どこの国の、どんな時代にも、
 同じような仕組みがありました。
 ひとりの“王”と、
 何人、ときには何十人もの“妃”。

 この物語の主人公・猫猫(マオマオ)さんも、
 “王”の目に留まるべく、
 美貌に磨きをかけて後宮へ……

 来た、ってことは、決してなく。

「ひどいィはなしィ、なのでス!」
「ぐるるるるるる!」(←訳:さらわれたんだ!)

 猫猫さん、森で薬草探しをしていたところを
 人さらいに捕まり、
 後宮に送り込まれてしまったのです。

 そこで、
 来たくもない場所に押し込められた猫猫さんが、
 えーんえーんと泣き喚いたのかというと?

「……ひょうじょゥ、かわりィなしィ?」
「がるるるるる?」(←訳:泣いてないね?)

 猫猫さん、17歳。

 17歳の若さなれど、彼女は達観しておりました。

   おとなしく働いていれば、
   そのうち出られる。
   賢くないフリをして、
   万事を乗り切ってしまえばいい。

「でもねェ~それはねェ~」
「ぐるがるぐるる?」(←訳:ムリだと思うよ?)

 猫猫さんの賢くないフリ作戦、
 上手くいっていました。

 ええ、或る時点までは。

 しかし、彼女は聞いてしまったのです。

 宮中のウワサ――
 皇帝の御子たちが次々と儚くなるのは
 呪いのしわざだという、下女たちのお喋りを。

   頭痛、腹痛、吐き気のはてに、重態?
   それって呪いじゃないだろう。
   おそらく原因は。

「ふァ~、さくせんがァ!」
「がるるぅるるる!」(←訳:バレちゃうよう!)

 好奇心を募らせ、
 《薬屋》の本性を覗かせたた猫猫さんの、
 賢くないフリ作戦は、失敗してしまうのか?

 猫猫さんのみならず、
 わたしたち読み手の好奇心をも急上昇させる
 ファンタジックな、
 そしてミステリアスな物語の着地点は?

 楽しくもリズミカルな
 猫猫さんの後宮《医薬》ミステリ、
 週末の読書タイムにおすすめです。
 ぜひ!
 
 
コメント
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