テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 迷路をエンタに! ~

2020-04-02 22:47:20 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 つきィはァ、ひがしにィ~!)
「がるる!ぐるがる~♪」(←訳:虎です!日は西に~♪)

 こんにちは、ネーさです。
 《菜の花や月は東に日は西に》――
 今日の午後は、まさにこの与謝蕪村さんの句のように、
 サクラの枝の向こう側にお月さまが浮かんで、
 それはそれは美しい眺めでした。
 春だなぁ~♫とマジックアワーの空に見惚れながら、
 さあ、本日の読書タイムは、
 こちらのミステリ作品を、どうぞ~!

  


 
      ―― medium(メディウム) ――



 著者は相沢沙呼(あいざわ・さこ)さん、
 2019年9月に発行されました。
 『霊媒探偵城塚翡翠』と副題が付されています。

「ふァいッ! だいィひょうばんッ、なのでスゥ~!」
「ぐるるがるるる!」(←訳:勢いがあるんだ!)

 そうね、評判が良くて勢いがあるのも当然のことで、
 2020年本屋大賞ノミネート!
 『このミステリがすごい!』2020年国内篇!
 『本格ミステリ・ベスト10』2020年国内ランキング!
 『2019年べストブック』(Apple Books)2019ベストミステリ―!
 と、主な2019年のミステリ作品ランキングを制し、
 読書界の話題になったのがこの御本なんです。

 いや、それにしても、
 霊媒探偵って……

「あめりかァみたいィ~でスよゥ!」
「がるるるぐるるる!」(←訳:FBIに捜査協力!)

 ええ、ときどきTV番組に登場しますね、
 驚異の千里眼の持ち主!
 その能力は連邦捜査局のお墨付き!
 いままでに〇件の難事件を解決した!
 などなど、
 たいそうな触れ込みの霊能力さんが。

 はたしてその能力とは本物なのか、
 本国ではどう評価されているのか、
 私たちには知りようもありませんけれど。

 では、この物語に登場する《霊媒探偵》さんとやらは、
 本物なんでしょうか……?

「じょせいィでスねッ?」
「ぐるるがる?」(←訳:若くて美人?)

 香月史郎(こうづき・しろう)さんは、
 複雑な思いを抱いて
 “彼女”を細々と観察します。

 推理作家を職業とする香月さん、
 オカルトには興味があるし、
 仕事のネタにもなるし、
 怪談だって嫌いじゃないし、
 そう……死後の世界くらい、あってもいいと
 考えてはいても、やはり。

 霊媒というヤツを、
 アタマっから信じていいものだろうか。

「うむむゥ!」
「がるるる~」(←訳:迷うよね~)

 香月さんは、悩み事を相談したいという
 後輩の付き添い役として、
 初めて”彼女”に会いました。

 若く美しい霊媒さんの名は、
 城塚翡翠(じょうづか・ひすい)さん。

 彼女は信頼するに足る人物なのか、
 決めかねていた香月さんは、
 或る事件をきっかけに
 翡翠さんの協力者になりました。

 霊媒の翡翠さんが
 どんな霊視をしても、
 その霊視が事実に即したものであったとしても、
 裁判所が証拠とし認めることは……ないだろう。

 ならば、
 霊視を参考に
 証拠を探し出せばいい。

 警察も検察も裁判所も
 ちゃんと認めてくれる証拠を。

「つまりィ、れいばいィたんていィはァ~…」
「ぐるるるがるる?」(←訳:香月さんなんだ?)

 霊媒・翡翠さんと、
 推理作家・香月さん。

 ふたりがタッグを組んでの《霊媒探偵》が
 機能し始めるのと同時に、
 折りから世を騒がせている連続凶悪事件の犯人は
 新たな標的として翡翠さんを……?

「そッ、それはァ~!」
「がるぐるる!」(←訳:危険だよう!)

 えー、ミステリ作品ですから、
 これ以上のお喋りはNGになっちゃいますね。
 それにしても、
 香月さんが目にする事件の真実とは……?
 謎や疑問は、すっぱり解決するのか……?

 ミステリ好きさんに、
 エンタ作品大好き!な活字マニアさんにも
 おすすめしたい快作です。
 ぜひ、一読してみてくださいね~♪
 
 
 
 
コメント
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